第一章
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ペンダントを巡って
アユ=ウィハルジャとマオリ=グレイカスはこの時アユの神託でインドネシアのジャカルタに来ていた。
アユはジャカルタに着くとすぐにグレイカスと共に神託を探してジャカルタのギルドに入った、だが。
そこにはこれといったものがなくてだ、アユは一旦店を出てマオリと共に居酒屋に入りルンダンやミーゴレン、ハシゴレン、ガドガド、フドゥッ、クエプトゥといったものを米から造られた酒プルムと共に楽しみつつ言った。
「私考えたけどな」
「ギルドになさそうやったらやな」
「ちょっと身分を明かしてな」
そうしてというのだ。
「ジャカルタの役所に行ってや」
「そのうえでかいな」
「軍の基地でもええ」
そちらもというのだ。
「とにかく公の場所に行ってな」
「そのうえでやな」
「これはっていうもの探すか」
「じっくり周りを歩いて探すことはやな」
「私はせん」
「シーフやのにかいな」
グレイカスはミーゴレンを食べつつアユに彼女の職業のことを話した。
「それでもかいな」
「そやからそれはな」
「ちゃうっていうんかいな」
「そら私はシーフでな」
アユはハシゴレンを食べつつグレイカスに話した。
「色々歩いてな」
「調べることもやな」
「するわ、けどな」
「それでもかいな」
「使えるものは何でも使うのも大事や」
そう考えるからだというのだ。
「それでや」
「今はか」
「ギルドになさそうやとな」
「お役所や軍の基地に入ってか」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「そんなお話聞くで」
「そうするか」
「そや、そして今はな」
アユは蛇人の大きな口を開いてプルムを飲んだ、そうしてその美味さと酔いを楽しみつつグレイカスに話した。
「飲むで」
「自分相変わらずお酒好きやな」
「ムスリムやけどな」
アユはこのことは少し後ろめたそうに述べた。
「それでもや」
「お酒はやな」
「好きや、アッラーに謝罪して」
そうしてかららというのだ。
「いつも飲んでるわ」
「それで済むねんな」
「アッラーの寛大さは凄いで」
「ちょっとやそっと以上のことでやな」
「そや、怒られることはない」
アユはイスラムのことも話した。
「それでや」
「お酒を飲んでもやな」
「豚肉を食べてもな」
酒と同じくタブーであるこれもというのだ。
「謝罪したらな」
「ええか」
「殺人とか不倫とか偶像崇拝は絶対にあかんけど」
それでもというのだ。
「犬を飼ってもええしな」
「そう思うと寛容やな」
「旧約聖書と違ってな」
「コーランのアッラーはやな」
「ちょっとやそっと以上のことでは怒られへん」
そうした神だというのだ。
「これ以上はないまでに寛
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