猫娘と最終章:さらに向こうへ
NO.111 家庭訪問
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そんな感じで爆豪とオールマイトはもやもやした空気の中、別れた。
移動する車の中で、
「爆豪少年はどこまでを知ってしまったのか……」
「恐らくですが、緑谷救出に向かった面々……爆豪、飯田、轟、切島、八百万、麗日の六人は少なくとも知ってしまったのでしょうね。ああ、くそ……オールマイトが引退していなければ緑谷と意識が戻っていなかった耳郎に葉隠以外の全員は除籍にしているんですがね……」
「まぁまぁ……落ち着いてよ相澤くん。大丈夫だ、しっかりと後で言い聞かせておくから」
「俺も同伴しますよ。ただでさえ知られたらまずい話なんですから」
「だよねぇ……」
微妙な空気を感じながらも仕方ないと納得するしかない形で二人は次の家庭訪問の場所へと向かう。
爆豪家から一番近い家はというと言わずもがな緑谷家である。
ここが一番の難関だろうとオールマイトは思う。
「相澤くん。ここは私に任せて他の家に行っても大丈夫だよ」
「いいんですか……?」
「うん。個人的にも話をしないといけないと思っているからね」
「わかりました」
後ろ髪を引かれながらも相澤は他の生徒達のもとへと向かっていった。
緑谷家があるマンションをオールマイトは見上げながらも、
「よし!」
と、気合を込めるオールマイト。
そして呼び鈴を押して中に入らせてもらうと、
「お、オールマイト……よよよようこそ……」
「ど、どうぞ中に入ってくだささい」
と、言う感じでがちがちに緊張している出久と引子に迎え入れられたオールマイトだった。
だがやはり気がかりだったのは、
「……緑谷ガール、しっかりと眠れているかい? 目の下に少し隈が出来ているが……」
「は、はい……かっちゃ……爆豪くんに昨日に慰められてなんとか建前だけでも立ち直れました……」
「そうか……それならばいいのだがね……」
そのままの流れで家庭訪問となって、
「それでですが、雄英高校は全寮制をするという話なのですが……」
「ハイ……その件に関してなんですが…………私は、イヤです」
「お母さん……!?」
引子の言葉にオールマイトは「やはりか……」という感情を抱いた。
そもそも今回の雄英の失態の件がなければ出久はもしかしたら誘拐などされていなかっただろう。
それでこのまま通わせてもいいものかと不安になる気持ちはわかる。
「色々と考えたんです。ですが今回の件で出久はひどく傷つきました。すべてが雄英高校のせいと言う訳ではありませんが、こう言ってはなんですが、出久の持つ“個性”はとてもではないですが異常の一言です。
もう出久本人が受け入れているとはいえ、親である私としましてはこのまま雄英に通わせてもいいものかと常々思っていました。
そして、それが最悪の形となって
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