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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第117話:RUIN STAGE W
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じように成長する力があると言ったら…どうする?』

『何?』

『詳しいことは話せんが、ルインはわしらと同じように元々人間なんじゃ、人間を素体にしたレプリロイドのためにエックス同様に成長する力を持つ』

それを聞いたワイリーの表情は更に険しくなった。

天才を自称するだけあり、それを聞いただけで全てを察したようだ。

ゼロの劣勢、ルインの異常な成長速度の理由が。

『なるほど、あの小娘の異常な成長速度の秘密が分かったわい。エックスの未知数の成長とゼロの自己進化を併せ持つ…それがあの小娘の正体か』

『そういうことじゃな。いくらゼロでも成長速度では今のルインには勝てん。』

『ぬうう、認めん!!わしは認めんぞおおおおおっ!!ゼロはわしが全てを注ぎ込んで造った最高傑作じゃ!!あんな小娘に負けはせんわっ!!!!』

『(ああ、ワイリーの悪い癖がまた出たわい)』

こういう風に追い詰められて頭に血が上ると暴走状態になるのは何年経っても変わらない。

「フッハハハハハハッ!!!」

「ぐっ!!なら、こいつを受けてみろ!!」

「ん?」

一方的に殴られていたゼロがルインから距離を取ってセイバーを大上段に構えた。

「幻夢零!!!」

セイバーにゼロの全エネルギーを収束させた一撃は勢い良く放たれ、ルインに向かっていく。

これをまともに受ければそこらのレプリロイドなど一瞬で消滅してしまうだろう。

「裂光覇!!!」

しかし、それに対してルインは嘲笑いながら裂光覇を繰り出した。

それも拡散させるのではなく自身の周囲に展開して自身の盾代わりにすることで衝撃波は光の柱によって受け流されてしまう。

「なっ…!?」

自身の最高の技があっさりと防がれたことにゼロは目を見開く。

「確かにその幻夢零の威力は凄まじい。まともに受ければいくら私でもただでは済まんだろうな。だがな、私は貴様なんだ!!予備動作でどういう技なのかくらいバレバレなんだよ!!技の性質さえ分かればどんな技でも防御など容易いわ!!…これが本当の人格か…戦ってみるとやはり理性的な仮の人格の方が強いな…所詮は今まで眠っていたような奴か……もういい…飽きた…消えろ」

再び距離を詰め、打撃のラッシュをゼロに叩き込む。

ゼロ以上の成長速度を持つルインには流石のゼロもどうにも出来ない。

「あ…っ」

「終わりだ」

拳にエネルギーを纏わせ、チャージナックルを繰り出そうとするルインだが、拳を振るわれる前にゼロの顔に液体がかかる。

「!?(こ、これは…!?)」

顔に掛かった液体にゼロは目を見開き、ルインの顔を見ると…彼女の目には…。

「(涙…だと…?)」

笑っているはずの彼女の目には涙が
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