四十一匹目
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にあった。
そこで色々な宝石をあしらった金細工や白金細工の装飾品を見て値段を確認した。
やっぱり四大宝石は高い。
他とは値段の桁が違う。
それも、手の爪程度の大きさでだ。
ちょっと冷や汗出た。
パーティーで王族に贈ったディアマンタイトの花とかツェツィーリア様に贈った腕輪とか公爵婦人達に贈った腕輪とか……。
っていうか前にクーちゃん達に贈ったディアマンタイトのナックルダスターやら何やらの護身用武具だけでもかなりの………。
いや、考えるのはやめよう。
ろくなことにならない。
一通りメインの商品を見た後、お母様が店員を呼んだ。
二言三言話した後、店の奥に通された。
そこは空気が違った。
気品、確かにそれも要因だろう。
だけど、それ以上に、魔力の揺らぎがあった。
僕はお父様とお母様から耳の感度も受け継いでいる。
魔力を感じる器官としての耳を。
「シラヌイ、ここにあるものは全て、マジックアイテムとしてのアクセサリーです」
目の前のネックレスを見る。
値段がおかしい。
八十万フル(=八百万円)。
見た目の材質は銀だが、魔力を纏っている。
「お母様、これはなんですか?」
「ミスリル。魔力合金ですよ」
魔力合金? なにそれ?
「それはどういった物ですか?」
「ドワーフだけが精製できる金属です。魔力を纏い、魔力をよく通します」
ドワーフ…。会った事ないなぁ…。
よくエルフの対として描かれるけど…。
「ドワーフの国であるフィアニアはエイルヴァイオンと仲が悪いので、フライハイトを挟んで南に位置しています。
フライハイトとは国交があるのでこういった装飾品も多く入ってくるのです」
フライハイト王国はこの環状大陸フローティアのマイナス30度からプラス30度(大まかには)、つまりはフローティアの六分の一を占めている。
僕はこの世界の地理をそれしか知らない。
確かフライハイトの北にエルフの国エイルヴァイオンとそこから独立したダークエルフの国スヴァルティアがあったはずだ。
フィアニアは……どうなんだろう…?
それにしてもドワーフかぁ……。
オリハルコンとかアダマスとかヒヒイロカネとかあるのかな…。
「お母様、魔力合金ってどうつくるのですか?」
「さぁ…? ドワーフの秘伝と言われていますから私にはわかりませんよ。お婆様なら知っているかも知れませんが、簡単ではないでしょう」
そっかぁ……。
ショーウィンドウのアクセサリーの全てが魔法的な力を纏っている。
僕が作ったアクセサリーみたいな術式補助具、つまりは魔力を『流す』ことで発動する簡易グリモワールとは違って
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