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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第一部
第29話 新年魔法大会 【ショットダウン 其の五】
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と言う事で、マジで本気出します。
糸をもう一度張り巡らせる。勿論、それは琴葉が言い終わって一秒経ってない時にね? 間違えた点としては、勢い余って琴葉の方まで糸を飛ばしちゃって、琴葉まで拘束しちゃったことかな! 選手の邪魔が出来ない琴葉は、拘束を解く事が出来ないから、現在糸で拘束されている。ヤヴァイかわええ。
「へっ?? ちょ、要! 早く解いてよ?? 私、自分で解いちゃダメなんだけど??」
「後でやる拘束プレイの準備だよ! ご褒美くれるんでしょ??」
「好き勝手していい訳じゃないんですけど??」
うん。琴葉は演技だとしても、何だかんだノってくれるからありがたい。
って事で、今のうちにコトハチャンを???
「同じ手が何度も通じると思ってないよね? 要くん」
と思った所で、再度糸を燃やされる。有り得ない筈だった事態に少し困惑。糸は切れないし、燃えない様にもした筈なのに。
琴葉は魔法や此の世の理さえも消滅させてしまう、トンデモナイ魔法を使えるため、この糸を僕が作った魔法ごと消滅させて、拘束を逃れてしまう。
だから、琴葉に敵わない事は分かっていたのだが、真冬くんのあの炎。一体、あれは何なのか。
「いやぁ、コレは自信作だったんだけどなぁ」
「僕の炎はありとあらゆるものを焼き尽くす。勿論、要くんの糸だってね」
「名前は冬とか雪なのに、蒼炎遣いとか、ね」
「ハハ、よく言われるよ」
真冬くんは上手く炎を遣って、剣を作る。アレに触れれば火傷では済まず、忽ち体は溶けてしまうだろう。つまり、朱乃ちゃんの魔法同様、触れたら死亡。
それを悟った他の副主任達とコトハチャンは、瞬時に空中へと逃げる。勿論僕もそうしたかった。
だが、逃げようとしたタイミングで真冬くんが攻撃を仕掛けて来た訳で。上に跳ぼうとしていたのを中断して、後ろに跳ぼうとするが、見事足がもつれてしまい、転倒。ブンッと勢い良く炎の剣が眼前を通過し、髪の毛がジリッと焼ける音がした。
今の感じからすると、剣の軌道は斜め。掠ったのが右側の少しだけだったから。あ、嫌な予感がしてきた。
ゆっくりと右側を向くと、そこは案の定???溶岩に近いドロドロとしたモノが広がる地に変化していた。
「えぇぇぇええええええええ????」
「……次は当てるよ。要くん」
上を見ると、にっこりと笑みを浮かべた鬼、真冬くんが、また剣を振り上げていた。こりゃ死ぬわマジで。
勢いを殺しきれなかった攻撃は、そのまま僕から一メートル程離れた地面に激突。熱さによって地面は溶け、まず剣が刺さった部分が一瞬で溶ける。その後、剣が纏う非常に熱い空気が地面を焦がし、そして溶ける。という流れで、フィールドの半分が
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