第八幕その二
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世界樹の広くて複雑な幹の中の空洞を進んでいってでした。先に進んでいきますがある広いお部屋に出ますと。
そこに人間位のカブトムシやクワガタ、それに芋虫達がいて人間みたいな仕草で卓を囲んでトランプをしていました、その彼等を見てでした。
神宝は最初少し驚いた感じでしたがすぐに納得したお顔になってそのうえでこんなことを言いました。
「ああ、木だからね」
「そうだよ、木には虫がいるから」
かかしが神宝に答えました。
「だからなんだ」
「虫もいるんですね」
「世界樹の中には沢山の住人もいるって言ったね」
「その住人さん達がですね」
「彼等なんだ」
まさにというのです。
「それでこうしてね」
「世界樹の中にいてですか」
「くつろいでいるんですね」
「そうだよ」
「ああ、ドロシー王女じゃないか」
カブトムシがドロシ―達に気付いて声をかけてきました。
「お久し振り」
「ええ、皆元気そうね」
「うん、この通りね」
カブトムシはドロシーに明るい声で答えました。
「僕達はね」
「元気よね」
「そうなんだ」
「それで今何をしているのかしら」
「御飯を食べたから」
それでと言ったのはクワガタでした。
「遊んでるんだ」
「トランプをしてなの」
「今はポーカーをしているんだ」
この遊びをというのです。
「皆でね」
「そうしてるのね」
「あとね」
カミキリムシもいます、彼の前足、上の二本にもトランプのカードが数枚あります。
「前はブラックジャックをしていたんだ」
「ポーカーの前は」
「そうしてたんだ」
「今日はお外で遊ばないのね」
「後でそうするつもりだよ」
芋虫の返事です、何処か不思議の国にいてアリスと会っていたあの芋虫に似ているところがあります。
「幹と葉の方に出て」
「そうしてなのね」
「そう、そしてね」
そのうえでというのです。
「遊ぶよ」
「そうするのね」
「それでその子達が」
カブトムシは今度は神宝達を見て言いました。
「オズの国の名誉市民の子達かな」
「そうだよ」
大尉が答えました。
「彼等がね」
「この子達にははじめましてだね」
「うん、僕達もね」
神宝が応えました。
「世界樹に来たことははじめてで」
「それでだね」
「世界樹にいる人達に会うことも」
このこともというのです。
「はじめてだよ」
「そうだね」
「エルフやフェアリーの人達もいて」
「僕達もいてね」
カミキリムシが応えました。
「皆楽しく暮らしているよ」
「そうなんだね」
「鳥さん達がいて栗鼠さん達も蛇さん達もいて」
「賑やかだね」
「色々な生きものがいるんだ」
この世界樹の中にはというのです。
「それでとても賑やかだよ」
「皆仲良
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