ある外交官の独白・1
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事件』の黒幕であり、『エンタープライズ』を深海棲艦として誕生させ、陰で操っていた『竈の巫女』だ。
事態を重く見た彼等は日米両政府には事件を隠蔽しつつ、秘密裏にネームレベル討伐で名を馳せていた『ニライカナイ艦隊』の提督・ミブモリに接触。その撃沈を依頼した。その際、助力をしたのが件のブルネイ鎮守府のレイジ・カネシロなのだという。結果的にブルネイ・ニライカナイ艦隊はミッションを達成。しかし、ブルネイ鎮守府は『リバースド・ナイン』こと『エンタープライズ』の空爆を受けて鎮守府施設に大打撃を受けている。この事に関して彼の提督は大変にご立腹だというのだが……ん?送られてきたレポートに、大統領の筆跡で走り書きがしてある。
『君の任務は、その彼から最大限の譲歩を引き出す事だ』
「はぁ!?」
思わず叫んでしまう。はっきり言って、それは無謀という物だ。話を聞く限り、我が国の落ち度しかないこの状況下で、被害者でもある提督から譲歩を引き出せ?しかも相手は、遣り手と名高い相手だぞ。
『その為に君に全権を預けたのだ。せいぜい上手くやってくれ』
要するに、大統領は私に丸投げしたのだ。失敗すれば蜥蜴の尻尾を切るように、私は切り捨てられるだろう。
「神よ。大統領に災いを……」
思わず恨み言を呟いてしまった。仕方無いじゃないか、私とて人間だ。
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