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おっちょこちょいのかよちゃん
1 おっちょこちょいの少女の物語
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・・」
(いきなりおっちょこちょいしちゃったよ・・・)
 三河口はかよ子と少し歩き、駅の方向へ向かってかよ子と別れた。

 学校には難なく到着した。
「かよちゃん、おはよう!」
 昇降口にはたまえがいた。
「たまちゃん、おはよう」
 二人は3年4組の教室へと向かう。かよ子は自分の席に着くと教材をランドセルから取り出して机の中にしまった。
 朝礼、一時間目、二時間目と何もなかった。しかし、三時間目の体育でとうとうやってしまった。体操着を忘れた訳ではない。ドッジボールをやっていて、パスしようか、アタックしようか迷った挙げ句、投げたら相手にボールを捕られてしまったのだ。勿論反撃を喰らってアウトになる。以外な所でおっちょこちょいをしてしまった。
 体育が終わるととある男子が声を掛けた。自分の好きな杉山だった。
「山田あ、お前またおっちょこちょいしたな。気をつけろよ!」
「杉山君・・・!!う、うん、ごめん・・・」
 かよ子は好きな男子の前で恥をかいてしまい、これではきっと杉山から嫌われる一方ではないかと懸念した。
「かよちゃん、大丈夫だよ、元気出しなよお!アタシだって今日も寝坊して遅刻しそうになったんだからさあ〜」
 まる子が慰めた。
「まるちゃん・・・。うん、そうだよね。でも、どうやったらおっちょこちょいって治るのかな?」
「まあ、そうだよね〜。アタシも気になる事あるよお〜。そうだ、長山君なら分かるかも!物知りだからねえ〜」
 休み時間、かよ子はまる子と共に物知りな男子、長山治におっちょこちょいの治し方について聞きに行った。
「おっちょこちょいの治し方ね・・・。そうだな、まず一つ目は慌てないように落ち着く事だね。そんな時には深呼吸をするといいよ」
「深呼吸か・・・」
「二つ目は人の話をちゃんと聞くように心がける事だね。おっちょこちょいの人は聞いていると思っていても聞けてない事が多いから、分からない事があったら質問したり、メモしたりするといいよ」
(分からない事があったら、メモする・・・!!)
「それから三つ目は集中する事を高めることだね。まずは興味がある事や趣味があればそれに集中するといいよ」
「うん!ええと、まとめさせて。一つは落ち着いて・・・、二つ目は・・・」
 かよ子は纏めるのが少々大変にしていた。
「いいよ、こっちがメモを書くよ」
 長山はメモを書いて二人に差し出した。紙にはこう書いてあった。

 おっちょこちょいの治し方
 1.落ち着く事。その為には深呼吸をする事
 2.人の話をちゃんと聞く。それには質問やメモを取る
 3.集中力を高める。それには興味ある事や趣味があればそれから集中する

「ありがとう、長山君」
「かよちゃん、良かったねえ〜頑張ろうね!」
「うん!」
(私、いつまで
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