士郎くんは一人のために、士郎くんは皆のために
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グッ……すまん……! お前達の命を、俺にくれッ!」
「了解!」
兵士達の上げる気炎が一致していた。
苦渋の滲む士郎は、その魂の炎が余りにも悲しくやるせない。誰一人死なせない――その誓いは余りに儚く、果たせないと知っていても割り切れなかった。だが、だからこそ……。
「ただでやれると思うな、フィオナ騎士団……! 俺達の命は、易くないぞ……!」
迫り来る敵影の迎撃に、士郎は自らの全智全能を振り絞る。
「春、最悪令呪を使う。第二宝具の使用も許可する。白馬に乗ってる奴がフィン・マックール、双槍の騎士の真名はディルムッド・オディナだ。奴らを任せる。少しでいい、一人で奴らを抑えてくれ」
「承知。我が剣にて敵を穿ちます」
英霊として、二騎の騎士は沖田総司よりも遥かに格上だ。だがそれでも、沖田は欠片も怯まずに応じた。
虚弱な身にそれは至難だろう。だがそれでもやらねばならない。天才剣士に悲愴さはなかった。まずは雑魚から片付ける、士郎はそう決断し。
――敵も全く同じ事を考えている事が、衛宮士郎という存在へ最悪の事態を招く。
戦いが、始まる。
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