全能なる神
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戦闘の間際に感じたあの感覚だ。
戦闘力が爆発的に上昇し、身体の力が一気に上がったあの力を引き出すことが出来れば奴に容易に勝つことが出来る。
それだけの力をあの時の自分は引き出していた。
原理は大まかにだが、理解している。
上空から迫るアキトの拳を受け止めた瞬間、自身の身に起きたのは恐らく体内の血液の流れの爆発的な上昇
あの瞬間、アキトの攻撃により自分の体が潰れたことにより体内の血液の流れが上昇したのだろう。
ゴムゴムの実の特性を最大限に活かし、血液の流れを通常時より上げ、身体能力を急激に増加させる。
本来ならば体内から自爆してしまう荒業だが、全身がゴムならば耐えることが出来る。
「いくぞ……!」
ルフィは右膝に掌を当て、右足をポンプ代わりに血液を急激に上昇させる。
身体から湯気が上がり、皮膚が急速に流れる血液の影響で赤くなる。
呼吸が荒れ、心臓が爆発しそうな痛みを感じながらも、ルフィはサンジと戦闘を繰り広げるサトリへと照準を定めた。
「手前ェの相手はこの俺だ!」
「ほっほほーう、何か良からぬことを企んでいるな」
サンジの特攻に神官であるサトリは笑みを浮かべながら、玉の上で踊る。
あの玉野郎の"心綱"は厄介だが、アキトのような爆発的な機動力は無い
"見聞色は相手の動きを先読みする"ことが可能ならば、先読みしても反応不可能な攻撃をすればいい!
サンジはびっくり雲を駆け巡り、サトリへと一息に迫る。
「くらいやがれ!」
サンジは眼前のびっくり雲を力の限り蹴り飛ばす。
「ほほーう、無駄無駄」
「悟ってんじゃねェーぞ、このサトリ野郎が!」
眼前へと迫るびっくり雲を焦ることなく回避し、サトリは背後から迫るサンジへと向き直る。
「このびっくり雲は陽動、そして、本命は背後から奇襲。安い手にも程があるぞ」
サンジはサトリの言葉を無視し、そのまま突貫する。
無論、こんな安い手が通じるとは思ってなどいない。
「"首肉"……!」
「右足上段の蹴り……。ふん、同じ技とは芸がない奴だ」
既に破った同じ技を放つサンジに呆れ、サトリは思考を放棄した。
慢心し、思考を中断してしまった。
先程サンジが蹴り飛ばしたびっくり雲が周囲のびっくり雲にぶつかることで別のびっくり雲が自分に飛来してくることに気付くことはなかった。
「アイイイイイ、イ"イ"!?」
「"シュート"!!」
サトリが意識の外から飛んできたびっくり雲に漸く気付き、攻撃を躊躇ってしまう。
平静を欠き、心綱を見出し、衝撃を外してしまう。
無論、サンジがその好機を逃す
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