EX回:第74話<吹雪2号>
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んど変わらなくて」
「違う!」
「へ?」
私は少し驚いた。いつになく真剣な表情のブルネイ司令。
「違うんだよ……」
彼は語気を弱めた。ちょうど、そのときだった。
「お待たせしました!」
噂の吹雪と、叢雲が私たちの食事を持ってきてくれた。
「配膳を自分でやらなくて良いのは楽だよなあ」
私は妙な雰囲気を紛らわすように言った。
相変わらず吹雪は元気だしニコニコしている。
(この、どこが美保の吹雪と違うって言うんだ? まぁ吹雪の横に居る無表情な叢雲も美保と同じ無表情な感じだけど)
私は内心で苦笑しつつ吹雪に話しかけた。
「今日は技術参謀と一緒に二式大艇に乗って大活躍だったね」
「えへへ!」
とても明るく笑った吹雪。
「私、機銃撃つのは初めてだったんです。でも意外に威力があって、もうビックリしちゃいました! そうそう聞いて下さい! 今日初めて敵を、やっつけたんです! 私ぃ」
「そりゃ、すごいね」
「はい!」
ここまで屈託のない明るい吹雪だ。
(美保の吹雪と、本当にソックリ同じだよ)
「私、これからもっ……」
そこで急に言葉に詰まった吹雪。
「ん?」
私が彼女の顔を見詰めていると突然、吹雪は気を失ったように、へたへたと床に倒れこむ。
「あっ」
次の瞬間、ブルネイ司令が立ち上がった……と思う間もなく彼は吹雪に駆け寄る。
「おい、大丈夫か?」
ブルネイ司令が吹雪に手を差し伸べ何とか受け止めた。だが吹雪は硬直したように動かない。
その反応を見た彼は大声で叫んだ。
「誰か早く! 技師を呼べっ」
無表情な叢雲が弾かれたように奥へ走った。
食堂内で食事をしていた他の艦娘たちも立ち上がり場は騒然とし始めた。
「吹雪っ、吹雪ぃ!」
ブルネイ司令は大声で何度も呼びかけるが彼女はグッタリしたまま。
(いったい何が起きているんだ?)
私も立ち上がったが……なす術もなく呆然とするばかりだった。
以下魔除け
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