EX回:第74話<吹雪2号>
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「私、敵を初めてやっつけたんです!」
--------------------------------------
マイ「艦これ」「みほちん」(第3部)
EX回:第74話(改1.3)<吹雪2号>
--------------------------------------
ブルネイの夜は暑い。それでも日本ほど湿気が無いのが幸いだろうか。
私は点呼の後、艦娘たちに伝えた。
「今日は、これで解散。夕食は各自、食堂で摂るように。明日は午前と午後、各一回ずつの演習となるから十分に休養してくれ。詳細は各班長に伝達する。班長は今夜、21:00に本館会議室に集合。打ち合わせを行う」
そこまで言った私は一呼吸置くと艦娘たちを改めて見た。
「今日は、いろいろあって本当に、ご苦労だった」
その言葉で場には若干の沈黙が流れた。しんみりした空気を破るように龍田さんが手を上げた。
「司令ぇ、はぁい、質問ぉん」
「龍田さん、どうぞ」
マイペースな彼女は少し微笑みながら聞いてきた。
「お見舞いは? 龍田2号の……いいの?」
「そうだな」
私は直ぐに考えた。
(龍田さんは自分と同じ量産型の『彼女』のことが気になるだろう)
龍田2号が身を挺して皆を護ってくれたんだ。私は横に居るブルネイ司令を振り返った。彼は私が口を開く前に答えた。
「取りあえず経過は順調だと聞いているが」
それから一瞬だが考えるような表情を見せ時計を見ながら言った。
「まぁ艦娘の皆も、お見舞したいだろう。20:30までは許可を出しておく。ただし、あまり長居しないように」
それを聞いた美保の艦娘たちが一斉に笑顔になった。ブルネイ司令は気を利かせてくれたようだ。
「ありがとうございますぅ」
美保の龍田さんも深々と頭を下げた。
「良かったな」
私の言葉に彼女は意外なほど自然な笑顔を見せていた。少し不思議な感覚を覚えた。
それから私は改めて艦娘たちに声を掛けた。
「他に質問は無いようだな。以上だ」
その言葉を受け日向が通る声で号令を掛けた。
「解散!」
敬礼と同時に艦娘たちはバラバラと散らばった。
……日向は直ぐに伊勢のところへ。
……金剛にはダブル比叡が駆け寄っていた。
そんな彼女たちの姿を見て思った。
(支えあう仲間とは良いものだな)
私の後ろでカメラのフィルムを巻き取っている青葉さんも今日はいろいろ事件があったからスクープ写真が撮れたことだろう。私は声を掛けた。
「どうだ? 成果は上々か?」
「あっ……はい! とっても」
彼女は、いつもの悪戯っぽい笑顔ではなく拍子抜けするほど普通の『反応』だった。私は内心『あれ?』と思った……疑問を挟む間もなく青葉さんは恥ずかし気な雰
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ