邂逅かいこうする二人
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つかシェル。お前さん、まだ相棒に自己紹介してねえの?」
デルフリンガーがよくわからん説明をしてくれた。
色々突っ込みどころがあった気がするが、まずは、だ。
「シェル?」
「俺の銘なまえだよ。
本当はシェルンノスって言うんだが、ちとなげぇからな。
俺がこいつをデルフって呼ぶようなもんだ」
へぇ、とフレイムを膝に呼び乗せ、暖を取りながらそれを聞いた。
まあ、こいつらには色々と訊きたいこともあるから、丁度いい機会かね。
酒も入って、テンションはそれなりに上がってることだしな。
「んじゃあ、シェル。ちょっと質問いいか?」
「いいぜ?」
間髪入れずに返事が返ってきた。
さて、何から訊ねよう?
使い手について。……は、もうなんとなく分かったからいいか。
となると。
「まずは、そうだな……。
さっきお前、俺の体を操ったよな?
さっきと昼間の違いってなんなんだ?」
どういう条件で、操れる時と操れない時に分かれるのか、だ。
さっきみたいに唐突に操られでもしたら敵わんからな。
「違いか? なんとなく分かっちゃいるんだが……、そうだな。
ちょっと俺を腰に差してみてくれ。あ、デルフは放すなよ?」
「ああ、わかった」
言われたとおり、シェルの刀身からだをスラックスと体の間に挟みこむ。
「これでいいか?」
「おう。……ああ、やっぱりか」
返事から僅かな時間で、落胆したような納得したような声色でシェルが呟いた。
「やっぱりって何がだ?」
「操れねえわ、今のお前。
左手のルーンは今、光ってるか?」
左手を確認する。
今は逆の手でデルフを掴んでいるので、きっちりと光っている。
「光ってるな。……ぁ、ひょっとしてこれが?」
「多分そういうこったろうな。
お前さんが『使い手』の力を使ってる間は、俺が操ろうと思っても強制的にキャンセルされちまうらしい」
ふむ。
これはシェルが"武器"だから、ってことなんだろうかね。
"武器"を使いこなす使い魔が"武器"に使われてたんじゃ面目が立たん、とか。
そんな感じの理由なんじゃないかと。
いや、当てずっぽうなんだけどさ。
「案外それが当たりじゃね?」
「かもしれんなぁ」
「きゅる」
三人、もとい二振りと一匹に同意された。
……いま俺、口に出してたか?
いや、まあそれはもういいや。
次だ、次。
シェルを再び腰
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