森に響く凱歌
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、何事も起こらず・・ ・・・・・・・、その横を通り過ぎる。
目を見開いて焦った様子で何度もトリガーを押し込むフーケの左肩に、遠距離狙撃らしき『火球ファイヤーボール』が直撃した。
「くぁ――ッ」
踏みとどまって弾の飛んできた方を振り向こうとするフーケ。
その首筋に、拾いなおしたナイフの刃を当てる。
――王手チェックメイトだ。
「ダーリン! もう、なんて無茶するのよ!」
肩をいからせ、さっきの炎をぶっぱなした張本人が近づいてきた。
キュルケだ。
っていうか、ホントに何処まで行ってたんだ。
「無茶はしてないぞ?」
「「どこがよ!」」
「く、ぅ……、な、なんで魔法が出ないの……」
詰め寄ってくるキュルケとルイズ、苦悶するフーケ、そしてちゃっかり杖を拾ってから怪訝そうにこちらを見ているタバサ。
4人に、一言の爆弾を投下する。
「だって、その『破壊の杖』とやらは使い捨てだからな。魔法なんか出やしねえよ」
「「「へ?」」」
3人が目を点にして唱和した。
タバサは……、目を伏せて、手を額にやって、首を横に振ってる。
あれ、なんか呆れられてる?
「じゃ、じゃあこれ何なの?」
ルイズが、震える声で尋ねてきた。
「言ってわかるもんでもないと思うけどな。
詳細な名前は覚えてねえけど、そいつは『携帯噴進砲ロケットランチャー』。
まあ有あり体ていにいや、俺の居たところの砲台だよ。
こっちに砲台なんてもんがあるかどうかは知らんけどな」
「なんですって……ッ」
もの凄い目で俺を睨んできたフーケの鳩尾みぞおちにナイフの柄をめり込まして、意識を刈り取る。
倒れ込んできたフーケの手から滑り落ちるロケットランチャーを、空いた片手で受け止める。
「……サイト?」
きょとん、と突然の俺の凶行を見ていたらしい三人に、何気ない素振りで声をかけた。
「フーケを倒して、『破壊の杖』も取り戻したんだ。
――さ、帰ろうぜ。学院にさ」
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