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fate/vacant zero
使い魔生活も楽じゃない
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は、5月2週目の月曜日、に当たるらしい。

 今日から、日記を付けてみることにした。

 文字? こっちの字が分からないんだから、当然俺の世界の字だ。っていうか日本語だ。

 ついさっき、ていうかたった今、ここまでの文をルイズに覗き見られた時は「なによこの針山みたいな線は? これが文字なの?」とか言われて馬鹿にされた。

 それを言ったらこっちの字はミミズののたくりじゃねえか。

 ほっとけってんだ。

 ホントは昨日から始めたかったんだが、病み上がりで大量の洗濯と掃除をしたら体中ギシギシと痛んで、そのまま崩れるように眠った。床にな。

 初日も思ったんだけど、板張りの床に寝るのって痛いんだね。

 今回は怪我してるもんだから寝返り打つたびに目が覚めるんだよ。痛みで。

 おかげで、さっぱり寝付けなかった。

 正直今日も日記とかほっぽりだしてとっとと寝たいんだが、まあ言ってたら始まらないしな。

 書きたいとは思ってるんだし。

 で、だ。

 今朝はろくに寝付けなかった分、眠気が一向に減らなかったんだ。

 もっと寝ていたいと思ってもおかしくねえだろ?

 だからルイズに昨日言われたことも忘れて、寝よう寝ようとしてたわけだよ。

 そう、「明日もちゃんと起こしなさいね」ってセリフを忘れて。



 そうしたら、自力で起きたルイズに毛布を剥ぎ取られて、無理やり転がし起こされましたよ。

 朝飯抜きのオマケつきでな。

 「ご主人様に起こされる間抜けな使い魔には罰を」だってさ。

 何様だコノヤロウ。ご主人様ですかそうですか。


 仕方ないからとぼとぼと洗濯に行くフリをして、厨房でこないだみたくシチューと余ったサラダを貰った。

 書くとまずいかな、とも思ったけど……、まあ、どうせ俺以外には読めはしない。

 この感謝を忘れないためにも、遠慮なく書いておこう。

 ちなみに、なぜか俺専用の椅子なるものがあった。まあ、これは後で書くか。

 ちょうどシチューを食べ終わった頃になるとコックたちにも暇が出来たらしく、俺の方によってきた。

 ナニゴトかと思ったら、皆して「すげえなあ坊主!」とか「感心したぜ!」とか口々に褒め称えだした。

 そういえば昨日、シエスタが俺のことが噂になってるって言ってたなぁ、と思い出した時、丸々と太った体に立派なあつらえの服を着込んだ四十過ぎぐらいのおっさん――マルトーの親父さんが、コックとメイドの人垣を割って近づいてきた。

 で、いきなり首根っこにぶっとい腕を巻きつけられて「よくやった『我らの剣』!」と上機嫌に言い放った。

 なんでもこの親父さん、魔法学院のコック長なんかやってるくせに、魔法と貴族が嫌いら
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