黒の地下水
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シャルロット・エレーヌ・シュヴァリエ・ド・パルテルは、無表情ながらも負けず嫌いな女の子だった。
最後に、蛇足ながら二つの契約について述べておく。
1つめ、"雪風"のタバサと"地下水"シェルンノスの契約。
1.シェルンノスは、タバサを豊富な実戦経験でサポートすること。
2.タバサは、シェルンノスに対して暇つぶしを提供すること。
3.以上2つの契約は、シェルンノスが園遊会でイザベラを操り、公然で裸体の舞を披露させることにより承認するものとする。
2つめ、王女イザベラと"地下水"シェルンノスの契約。
1.イザベラ(以下、【甲】)は長期に渡り、シェルンノス(以下、【乙】)に退屈凌ぎを提供するものとする。
2.乙は北花壇騎士七号(以下、【丙】)に対し、実戦の駆け引きを学ばせること。
【乙】は誰の体を使おうとも構わないが、【丙】の殺害および意思干渉は許可しない。
また、可能なれば【丙】を信頼している者を使うのがより好ましい。
3.本契約の存在は、【丙】本人はおろか、【甲】と【乙】以外の何者にも悟られてはならない。
【丙】が万一この契約に勘付いた場合、【甲】の短絡的な暇つぶし、メイジの決闘を愉しむためであるとせよ。
4.【丙】が何かしらの条件と引き換えに【乙】に契約を持ちかけてくる場合、【乙】はそれに乗ること。
【丙】と契約後は条件3に抵触しない限り、その条件に沿うべし。その際、【乙】は傭兵を休業するように。
どうやら駆け引きは、二枚も三枚もイザベラが上手のようであった。
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