黒の地下水
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り体は動かないけど)。
『………………そ、それは、何?』
"つまり、彼女は貴女様の予想よりも……、まあ、年相応だったわけでして。
無駄に振り回されたのが相当気にくわなかったらしいのです。
いやぁ、アレは恐ろしかった。
姫殿下の怒りより、百倍は恐ろしかった。
どうやら私たちはちょっと引っ掻き回しすぎて、竜の咽喉鱗まで踏んづけてしまったようですなぁ"
なんだか"地下水"が震えているような気がする。
いったい何なのさ!? と、イザベラは思った。
『ってそっちはいいから! いったいあたしは何をやらされるのよ!?』
"えーとですな。まず、先に謝っておきます。
申シ訳ゴザイマセン、きれタ七号殿ニハ正直逆ライタクナインデス"
何で片言なのよ、とつっこみを入れつつとっても不吉な単語を反芻するイザベラ。
きれた?
……って、キレた? あの人形娘が?
それは、感情を表に出眉を動かさせたことを喜ぶべきなの?
それとも、こんな事態になっちゃったことを悲しむべきなの?
『っていうか、だからあたしゃ何をさせられるの? ねえってば!?』
"地下水"は応えない。
代わりに、"わたし"の口が開いて、妙なことを口走りやがった。
「アルトーワ伯の誕生日を祝うためにわたくしがダンスを披露しますわ」
観客から、歓声が湧いた。
ふらふらと舞台に向かうイザベラ(の体)。
『なによ、ダンスなの? 別にいいわよ、それぐらいなら』
ほっ、っとしながらその様子を眺めていたイザベラの視界に、さらに危険なものが映った。
"地下水"の切っ先。それが震えながら、ゆっくりと持ち上がってくる。
ナニゴト?
『ちょ、ちょっと地下水?
なに、ダンスって、ただのダンスじゃないの?』
"……それがですな。えげつないことに七号殿は、全裸ダンスをご所望でして"
ナンデスト?
『ちょ、ちょっと待って地下水。それってば、下着だけ残すのとかは……』
"まあ、ダメでしょうなぁ……そんなわけで、申し訳ありませんが姫殿下。
あなた様は悪くありませんが、あなた様の立てた計画が逝けなかったのデスヨ"
ぴたりと、イザベラの体を貫くような位置に、色々コワれ気味の"地下水"が持ち上げられた。
"一応、出来る限り誤魔化せるように頑張ってみますので……、そんじゃ失礼します"
『ちょ、ちょっと待っ、きゃーーーーーーッ?』
ざっくり
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