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fate/vacant zero
古の伝説
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ぁ、かえれНぇ。ここで、くらじて§くし#、ないんАろ゙」



 ルイズの方は、既に見ていない。


 これが、剣か。

 いい、握りごこちだ。


 ルイズの手を無視したまま、ゆっくり、ゆっくりと地面から抜き放っていく。


「そうよ。それがどうしたの! 今は、関係ないじゃない!」


 少しずつ、力が溢れてくる気がする。

 剣を握るのって、


 ――『武器』を握るのって、こんな気持ちにしてくれるのか。





 おもしれえじゃねえか?





「おれあ゙、つかい魔Λも、いい」


 声に、少しだけ力が戻ってきた。



「ねる@は、床λ¥も、いい」


 軽く咳き込む。

 肋骨辺りがべきべきいったような気もするが、気にしてる場合か。

 こみ上げてきた血球を吐き捨てる。



「メシは、わビしКたっ゙て、いイ」


 体はずたぼろ。だが、それがどうしたってんだ。



「下ギだって、洗ってやるよ」


 好奇心が、途方も無く膨れ上がっていく。



「生きるためだ。しょうがねえ」


 力が、どんどん体に漲っていく。

 これで、動けないわけがねえ。



「けど。けどな。オレは、俺だ。人間なんだ」


 ルイズの手を柄に重ねたまま、ついに剣が、地面から抜けた。



「下げたくない頭は、絶対に、下げねえ。



 ――これだけは、譲らねえ!」









 力が抜けたように、ルイズが尻餅をついてへたりこんだ。

 その視線は、ただ一点。

 自分の手の中で強く発熱し、いま光を放ちだした、才人の左手のルーンに向けられていた。









 所変わって、学院長室。

 ミスタ・コルベールは口角泡を飛ばしながら、オスマン老に説明を続けていた。


 召喚の儀式の折、ルイズが平民の少年を呼び出してしまったこと。

 ルイズがその少年と『契約コントラクト』した証として現れた珍しいルーンに、どこか見覚えがあったこと。

 それを調べていたところ――



「始祖ブリミルが使い魔の一つ。『ガンダールヴ』に行き着いた、というわけじゃな?」


 オスマン老は、コルベールが描いた才人の手のルーンのスケッチをじっと見つめた。


「そうです! あの少年に刻まれたルーンは、伝説の使い魔『ガンダールヴ』に刻まれたものとまったくの同一にございました!」

「で、君の結論は?」


「あの少年は『始祖の使い魔ガンダールヴ』です!
 これが大事でなくて、なにが大事だ
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