古の伝説
[5/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
◆が、ぼ■ え゙」
台詞の一部がごろごろと鳴る雑音ノイズで潰れたが、なんとか声になった。
「誰が。誰が泣くもんですか。
……もういいじゃない。あんたはよくやったわ。
こんな無茶する平民なんて、初めてみたわよ」
……少し、気が緩んだ。
すると、右手が、ずきずき、どころではない痛みを放っているのに気づいてしまった。
なんかじくじくと――
「――×っでえ」
「痛いに決まってるじゃないの。当たり前じゃないの。
――何考えてるのよ、このバカ」
なにかが当たる感覚が、頬にした。
大丈夫、いまの俺には気付かない。
だから、こいつは いてなんかいない。
それぐらいの意地は張らせてやる。
張らせてやる、から。
「あんたはわたしの使い魔なんだから。これ以上、勝手な真似は許さないからね」
すまねえな、ルイズ。
「……終わりかい?」
だから────その約束はできねえ。
「――$&っとま゙っでろ。た§のぎゅΨけい゙だ」
「サイト!」
上半身を起こしながら、ギーシュに告げた。
――つもりだ。
ギーシュは、俺の意地を呑みきるつもりらしい。
微笑みながら、薔薇を一振りした。
舞い落ちた花びらが一本の剣に変わり、地面に落ちる。
ギーシュはそれを掴むと、才人に向かって投げた。
その剣は、未だ立ち上がっていない俺の真横に突き刺さった。
「君。これ以上続けるというのなら、その剣を取りたまえ。
もしここでやめるというのなら、一言こう言いたまえ。
ごめんなさい、とね。
それで手打ちにしてやろうじゃないか」
「ふざけないで!」
ルイズが、立ち上がって怒鳴る。しかし、ギーシュは気にも留めずに言葉を続ける。
「わかるか? 剣だ。つまり『武器』だ。
平民どもが、せめて魔法使いメイジに一矢報いようと磨いた牙さ。
まだ噛みつく気があるというのなら――」
その先は聞いちゃいなかった。
なぜなら、その時にはもう、俺は、初めて見た"本物の"『武器』に、興味を全部持ってかれていたのだから。
剣。剣だ。すっげえ。
本物……、なんだよな。
俺の"興味"は、ゆらゆらと、でも確実に左手を突き動かし、それを握らせた。
その剣の"柄"を、ルイズが押さえた。
「だめ! 絶対だめなんだから! それを抜いたら、ギーシュは容赦しないわ!」
そうかい。
「Дもな。おれ%、もとのぜか‡に
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ