古の伝説
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それは同じ爆発向きの系統たる『風』の魔法であったとしても同じことじゃ。どう弱くとも『ライン』はなくばそうはなるまい。
では、落ちこぼれのはずの、『 ゼ ロ 』 のドットにもみたない彼女はいったい、何の系統を使っておるのじゃ?」
「……それが、三つ目ですか」
「そういうことじゃよ。
王室のぼんくらどもにこれほど興味をそそられそうな二人組を渡すわけにはいくまいよ。
そんなオモチャを与えてしまっては、また戦を引き起こしてしまうじゃろうて。
宮廷で暇をもてあましている連中は、つくづく戦好きじゃからな」
「はっ。学院長の深謀には、相変わらず恐れ入ります」
「これ、地が出とるぞ、ミスタ。
……ともあれ、この件は儂わたしが預かる。
他言は無用じゃ、よいな」
「は、はい! かしこまりました」
オスマン老は杖を握ると、苦笑したまま窓際へ向かった。
見下ろす眼下、西の中庭ヴェストリに未だ集まったままの生徒の群れを見下ろしながら、遠い歴史の彼方へと思いを馳せる。
「伝説の使い魔、『ガンダールヴ』か。いったい、どのような姿をしとったのじゃろうなぁ」
コルベールは、夢でも見ているように彼方を見つめ、呟いた。
「この古書によれば、『ガンダールヴ』はあらゆる『武器』を使いこなし、敵と対峙したとありますから……」
「ふむ」
「――とりあえず、腕と手はあったんでしょうなぁ」
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