ゼロのルイズ
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『土』系統の魔法の基本である『錬金アルケミー』の魔法を覚えてもらいます。
一年生の頃にできるようになった人もいるでしょうが、基本を突き詰めていくことも大事です。
よって、もう一度おさらいしてもらうことに致します」
そう言うとシュヴルーズ先生は、石ころに向かって杖を振り上げた。
短いルーンの詠唱が小さく響くと、石ころが光り始める。
ほんの一呼吸の間ほどの時が過ぎ、光が収まると、石ころは黄金色にくすんで光る金属質へと変化していた。
どうやら、これが『錬金アルケミー』とやらの効果のようだ。
前を見れば、なにやらキュルケが身を乗り出していた。
「ゴゴ、ゴールドですか? ミセス・シュヴルーズ!」
「違います。ただの真鍮しんちゅうです。
ゴールドを錬金するためには、最低でも『スクウェア』クラスでなければなりません。
私は、『トライアングル』なのです」
「なあ、ルイズ」
隣に座るルイズを肘でつつく。
「なに。授業中よ」
「スクウェアとか、トライアングルとかって、何?」
正直、自力で考えても何のことやらさっぱりだ。
「系統を足せる数のことよ。魔法使いメイジのレベルの大体の基準と思ってくれればいいわ」
「足せる数?」
足すってどういうことよ?
ルイズが、小声で答えてくれた。
「例えばね? 『土』系統の魔法なら、それ単体で使うよりも、『火』系統を足して使った方が強力な魔法になるの」
「ふむ」
「『火』『土』のように、二系統足せれば『ライン』メイジ。
シュヴルーズ先生みたいに、『土』『土』『火』とか、三系統足せたら『トライアングル』メイジ」
「あれ、同じのも足せるの?」
「ええ。その系統がより強力になるわ。で、『スクウェア』はその更に上。四系統足せるメイジのことよ」
「なるほど。で、さっきあそこで授業してる先生魔法使いメイジが使った足し方ってどうやったの?」
「さっき言ったでしょ? 『土』二つに『火』一つよ。合わせ鋼だもの」
えーと。
『土』一つずつでそれぞれ違う金属、その二つを『火』で溶かして混ぜたってこと?
「そういうこと」
「へぇ、なかなか面白いな。ところで、ルイズはいくつ足せるんだ?」
ルイズが、ぐっと詰まった気がする。
不思議に思っていると、どうやら先生魔法使いメイジに見咎みとがめられたらしく。
「ミス・ヴァリエール!」
「は、はい!」
すごい勢いでルイズが先生の方へ振り向いた。
「授業中の私語は控ひかえなさい」
「すい
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