ゼロのルイズ
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はぁぁあああ、と吸い込んでいた空気のすべてをため息に変換して、才人は脱力した。
「お前な。自分で召喚しておいて、そりゃあいくらなんでも酷すぎねえ?」
「あ、ああ……、使い魔ね。そっか、きのーしょーかんしたんだっけ」
ぽむ、と手を打ってそう答え、握り締めていたシーツから手を放してへにゃりと――なんだ今の擬音――起き上がり、あくびを一発。
そして才人へ第二声。
「ふくー。」
……ときた。
やけに力が抜けてはいるが、どうやら"使い魔"への命令のようである。
才人は渋々ながら、椅子にかかっていた制服をルイズめがけて放り投げた。
それをキャッチしたルイズは、だるそうにネグリジェを脱ぎ始める。
寝起きはあまりよくないらしい。才人は顔を赤くしてそっぽを向きながら、そう思った。
「したぎはー?」
ってこら。
「自分で取れよ……、っていうか、どこだよ」
「そこのー、クローゼットのー。いちばんしたにはいってるー」
自分で取る気はないらしい。
舌打ちを一つかまして、クローゼットの引き出しを開ける。
するとなるほど、中には下着が入っている。
入っているが、まじまじと見つめていると血が上ってきそうだった。きた。
なので才人は、目の焦点を引き出しの取っ手にずらして中身を適当に引っつかみ、そのまま後ろを振り返らずに放り投げた。
うっかり振り返ると、それこそはなぢを噴きかねない光景になっているだろうから。
もぞもぞと衣擦れの音をさせながら、ルイズが下着を着込んでいく……気がする。
ぼーっとクローゼットに突っ伏して――引き出しはもちろん閉めているのでややえびぞって――いると、ルイズが再び声をかけてきた。
「服」
うん、声に張りが出てきている。
それはいい。
……いいんだけど、なんでまた服?
「服がどうしたんだ?」
「着せて」
What?なんですと?
あまりのことに呆ほうけすぎて思考言語を欧米と化しながら、うっかり思わず振り返ってしまった。
下着姿のルイズが、気だるげにベッドに座り込んでいる。
とっさに鼻に手をやって、じっと手を見る。
オーケー大丈夫どんとうぉーりー問題ない。
幸いにもその手は無事、綺麗なままだった。赤くない。
アタマの方は若干イカレ気味だし、顔は多分ゆでだこだが。
相変わらず目のやり場に困ったので、視線はルイズの座ってるベッドの向
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