暁 〜小説投稿サイト〜
麗しのヴァンパイア
第百二十九話

[8]前話 [2]次話
              第百二十九話  夜の神戸
 カーミラはワインと夕食を楽しんでから街に出た、神戸の夜の街を姿を消させている使い魔達を連れてだった。
 歩きながらだ、こんなことを言った。
「一つ思うことは」
「はい、何でしょうか」
「この神戸の街についてのことでしょうか」
「ええ、欧州の街もいいけれど」
 これまで住んでいたその街もというのだ。
「けれどこの街もいいわね」
「そうですね、不思議な街です」
「昔ながらの日本もありますが」
「それと共に欧州もあります」
「中華もあればです」
「アメリカの趣まであります」
「この前ベトナム料理のお店を見付けたわ」
 その神戸の中でというのだ。
「今度入ってみるわ」
「そうされますか」
「ベトナムの方に」
「タイやインドネシアのお料理のお店もあるし」
 ベトナム以外の東南アジアの国々のものもあるのだ。
「とかくこの街そして日本はね」
「ただ日本だけでなく」
「他の国のものも多くありますね」
「今の日本もあるわ」
 昔ながらの日本だけでなく、というのだ。
「その全てを楽しめる国であり街だから」
「住んでいて楽しいですね」
「そうですね」
「それではですね」
「今夜もですね」
「こうして楽しんで」
 そしてというのだ。
「満喫するわ」
「では今夜は散策ですね」
「それを楽しまれますね」
「この神戸の街を歩いて」
「そうされますね」
「そうするわ、そして可愛い娘がいれば」
 カーミラは妖艶に微笑んでこうも言った。
「その時はね」
「はい、別の楽しみを味あわれますね」
「そうされますね」
「楽しみは時として突然来るものよ」
 カーミラは妖艶な笑みのままこうも言った。
「ではね」
「はい、その時が来ることも期待しつつ」
「今は散策を楽しみましょう」
 使い魔達はこう主に応えた、そしてだった。
 カーミラは今は夜の神戸の街を歩いた、それもまた彼女の楽しみだった。


第百二十九話   完


                   2019・2・6
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ