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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第113話:OMEGA RUIN
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までの自身のアイデンティティが崩壊し、ゼロの体から力が抜けようとした瞬間、エックスがゼロの肩に手を置いた。
「ゼロ!!」
「っ!!」
「しっかりするんだゼロ!!俺達にとっては君がゼロなんだ!!君が君として生きてきた時間には何の偽りもない!!」
「だが…シグマは…」
「シグマに関しては同情する必要はないと思うがな。こいつは私達を超える目的で寧ろ自らロボット破壊プログラムに身を委ねていた節すらあったからな。身の程知らずにも……それにこいつのイレギュラー化はエックス…貴様の劣化コピーである時点で逃れられない運命だ」
「シグマが…俺のコピー…!?」
「シグマだけではない。私とゼロや一部を除いたレプリロイド達はエックスの設計思想をケインの爺が流用したことで生まれたロボット達だ。システムの存在もあるとは言え、エックスがDNAデータをバスターの端子に組み込み、バスター内の予備の武器チップにインストールすることで何の負担も制約もなく特殊武器を使えるのもそれが理由だ」
「レプリロイドは…俺の設計を基に造られたのか…そう言えばシグマも最初の戦いの時にも言っていたな…」
ルインの言葉に思わず納得したエックスは腕のバスターを見つめた。
「(道理で、ケイン博士やライト博士が俺にレプリロイドの誕生に関することを教えてくれないわけだ)」
自分が特殊武器を使えるのはルインが言う通り、システムの存在だけでなく他のレプリロイド達の武器の基礎設計が同じだったからなのだ。
「かつて、100年前に悪の科学者、Dr.ワイリーと正義の科学者、Dr.ライト製の思考型ロボットによる戦いがあった。争いは永きに渡ったが幸いにして世界が崩壊する前にその幕を閉じた…。そう言う黒い歴史の存在から爺がレプリロイドを開発するまでは、思考型ロボットの開発は永く停滞していた。若い頃の爺はDr.ライトの研究所で眠っていたエックスを自身の研究所に連れて帰った。因みに現在使われているエネルゲン水晶が発見されたのも爺がエックスを発見した時だ…Dr.ライトの研究所はエネルゲン水晶の鉱脈の真上にあったから100年と言う歳月を経ても研究所のシステムは稼働していた。爺はそれを新エネルギーとして世界に発表。新時代のエネルギー創始者と言う立場と財力を手に入れ、それを利用してエックスの研究を始めた。爺の研究の過程は省かせてもらうが…いいな?エックス、ゼロ?」
「え?あ、ああ…」
「…続けてくれ」
尋ねてきたルインに、エックス達は虚を突かれながらも頷いた。
イレギュラー化して存在がゼロなのかルインなのか分からない曖昧な存在になってもこう言う妙なところでルインとしての要素を感じさせる。
「爺は17年と言う長い歳月をかけてようやくエックスの設計の約8割
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