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戦闘描写練習文──ラインアーク攻防──
ホワイトグリント撃破(前)
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 ストレイドがOBを起動し後退しつつあるホワイトグリントを追撃する。
『せいぜい気張ることだ』
 オッツダルヴァの返答は辛辣なものだった。削りきることなど期待していないと言わんばかり。
『まあ、空気で構わんがな』
 しかし、元々単独でホワイトグリントを撃破することを想定しているランク1にとってその返答は当然だった。
「了解」
 それでも残り弾数の少ないMP-O901(PMミサイル)を放つあたり、全く期待していないというわけでもなさそうだ。
『僚機を上手く利用しろよ。そのために雇っているのだからな』
 オペレーターの警告を聞き流しながら、首輪付きは被弾を完全に無視した突撃機動でホワイトグリントへの距離を詰める。
「可能なら」
 距離が200を割り込み、正確なホワイトグリントの銃撃はいよいよ直撃コースを取り始めていた。それを可能な限りPAで受け流しつつ、ストレイドは愚直なまでに距離を詰める。
 確かにマシンガンには連射速度から発生する瞬間火力の優位はある。しかしストレイドのシングルトリガーに対して、ホワイトグリントはダブルトリガー。両腕のライフルはどちらも単発威力は上だ。
 更にKP(コジマ)出力に劣るGN-HECTOR(ジェネレーター)のハンデまで存在するとなれば、先に削られ切るのはストレイドだった。
 それでもステイシスの攻撃を加味すれば撃ち勝てる。そう判断した首輪付きは機体の保全を無視した突撃を行ったのだった。
『一気に畳んでしまえ』
 張り付きと呼ばれるゼロ距離射撃戦を目標にしたストレイドは、遂にホワイトグリントまでの距離を50に詰めた。その瞬間ストレイドのPAが輝き、周囲の空気が轟音を立てて吹き飛ぶ。


――AA(アサルトアーマー)


 出力不足ゆえにホワイトグリントのPAを削りきることはかなわなかったが、それでも大半を相殺によって奪い去った。そしてその閃光が互いのメインカメラを塞いでいる間にストレイドはホワイトグリントと擦れ違い、一撃を加えつつ飛び抜ける。
『ラストスパートだ!』
 ストレイドのオペレーターの高揚した声が響き、その隙を逃すまいとステイシスのMP-O901がホワイトグリントを狙う。
『……錆びたな、貴様』
 期待はずれだったと言わんばかりの毒舌。オッツダルヴァは彼に何を望んでいたのか。
『あるいは、所詮この程度が限界だったか』
 放たれていたミサイルを回避しきったホワイトグリントに光の矢が迫る。いや、矢などという太さではない。橙色の一際太い光の棒。アスピナが実験用に作ったと言われるER-O705(レーザーバズーカ)。それが右肩の分裂ミサイルに直撃した。
『政治屋共め、リベルタリア気取りも今日までだな』
 即座にパージ(投棄)された弾倉は、瞬間的に誘爆。爆風を
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