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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第112話:Awakening
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はマシというくらいだろう!?少しでも操縦を誤ったらコロニーの破片がぶつかって死ぬかもしれないんだぞ!!君は分かっているのか!?」

エックスの悲痛の叫びにルインは笑みを消して真剣な表情で頷いた。

「………うん、分かってるよ。少しのミスが命取りになることは…でもこんな滅茶苦茶危険な任務だからこそ私がやらなきゃいけない。エックスとゼロは今ではもう数少ないイレギュラーハンターの部隊長なんだよ?人手が深刻的に不足しているならともかく、今は副隊長である私がいる。隊長の仕事は部下の身代わりになって命を散らすことなんかじゃないはずだよ。部下の命を預かるのが2人の仕事。どれだけの痛みや苦しみを負ってでも預かり通す…それが隊長である2人の仕事だよ。だから私は2人を死なせない。絶対にね」

「っ…お前という奴は…」

「君がそう言うのは仕事だからか…?俺達が数少ない部隊長だから…君は俺達の代わりにこんな危険な作戦を遂行しようとするのか…?」

だとしたらこれほどまでに部隊長の座が忌まわしいと思ったことはない。

「うーん、そういうことにしとこうかな?何というか…これは勘なんだけど…あのコロニーには…私が行くのが一番なんだと思う。何でなのかは分からない。でも私が行くのが最善なんだって何となく思う」

空を鋭く見据えるルインにエックスやゼロはもう何も言えなくなった。

「まあ、私も結構タフだからさ。これくらいじゃあ死なない。信じてよ」

「………」

「………ルイン」

「何?」

「帰って…来る…よな…?」 

「……………うん、エックス…お願いがあるの」

「え?」

エックスの近くに歩み寄るルインに、彼女の願いを何となく察したゼロは距離を取った。

「抱き締めて…欲しいの…エックス…私を…」

「っ!!」

エックスはルインを抱き締め、ルインを包む腕に力を込めるとルインもエックスの背に腕を回した。

自分の背に回されたルインの腕は微かに震えているのを感じる。

「…………行って来るね。エイリア、少しの間…エックスの傍にいてあげて」

「っ、馬鹿!!縁起でもないことを言わないで!!」

エックスから離れると凛々しい笑みを浮かべながらシャトルに乗り込む。

それを確認したシグナスはエックス達に謝罪したい気持ちを必死に押さえ込みながら声を張り上げた。

「これが…これがスペースコロニー・ユーラシア破壊のための最後の希望だ!ルイン、出撃せよ!!」

「了解!!」

最後になるかもしれないシグナスの指示にルインもシャトルの操縦桿を握り締めた。

「ルイン!シャトル作戦を成功させ、必ず我々の元に戻ってこい!!発射!!!」

ルインの乗ったシャトルがコロニーに向かって真っ直ぐに
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