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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第111話:Relief
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「全く…ガキみたいに眠りやがって…それにしても体が満足に動かんな…しばらくはウィルスを体に慣らさなければ…」
苦笑しながら眠るルインの頭をぎこちなく撫でた。
『ゼロ、君の勇気を見せてもらったよ』
ライト博士のカプセルが現れたかと思えば、ライト博士はゼロにプログラムを投与した。
それにより重かった体が軽くなる。
「Dr.ライト…一体何を…?」
『分解吸収しきれなかったシグマウィルスをワクチンプログラムで消去した。これで満足に動けるはずじゃ』
「なるほど、Dr.ライト。助かりました」
『気にしないで欲しい。嫌な予感を感じていながら目を逸らしてしまったわしのせいでもある。』
「ふっ、お互い様と言うことですね。俺も自分のことで精一杯でこいつの異変に気付いてやれなかった。まだまだ俺も未熟なんだと思い知らされましたよ」
ルインを背負ってライト博士に会釈した後…ゼロはハンターベースへと戻っていき、それを見ていた司令室の一同は安堵の息を吐いた。
「…正直、かなり危なかったようだけど何とかなったようだね」
「うむ…」
「さて、余計なことをされないために色々な細工はしないとね…ホーネック」
「はっ」
音もなく現れたのは第0特殊部隊副隊長のホーネックであった。
「そろそろ彼らの介入も鬱陶しくなってきたところなんだ。これ以上の業務執行妨害は困るし口封じを頼めるかな?」
「了解」
それだけ言うとホーネックは音もなく姿を消した。
それをエイリアは複雑そうに見ていたが。
「心配いらないよエイリア。ゼロ率いる第0特殊部隊はイレギュラーハンターの絡むあらゆる情報を掌握し、必要に応じては白を黒に変えるスペシャリスト達。そんな彼らが本気で証拠隠滅などを図ったのならば、例えどんな事実が存在してたとしてもそれは一切無かった事にされてしまうのさ。」
まあ、ゼロは元々隠密に特化したレプリロイドではないが、ゼロが囮役をしながらホーネック達が0部隊としての役目を果たすと言う役割が出来ているというのは完全な余談だ。
まあ、見ての通りイレギュラーハンターにも黒い部分はあるということだ。
「それにしても意外な物が見れたね。漆黒に変化したゼロのアーマー…見ているだけでも相当のパワーアップをしているのが分かるよ。アルティメットアーマーのスペックとほぼ互角かもね」
アルティメットアーマーのプログラムの組み立ても最終段階に入った。
後は急ピッチで完成させるだけだと、ゲイトは立ち上がると司令室を後にした。
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