暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第110話:God of Destruction
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がルインに起きたと言うシグマウィルスによるパワーアップ現象か」

「興味深いねえ、ウィルスを吸収してパワーアップするレプリロイドなんてそう簡単に見られるものじゃないだろうし」

「そんな呑気なことを言ってる場合じゃないでしょう!?」

「そうです!!早くルインを止めないと!!」

このままシグマウィルスを吸収して戦い続ければルインはどうなるのか分からない。

下手したらイレギュラー化する可能性もあるのだ。

メンテナンス中にも関わらずそれを中断してアイリスの隣に立っていたゼロも今のルインを見て手を震わせていた。

まるで自分の正体を眼前に突きつけられたかのような恐怖が体を蝕む。

「その必要はあるまい」

司令室に入ってきたのはライフセーバーであり、全員の視線がライフセーバーに集中する。

「………どういう…ことだ…」

ゼロの問いにライフセーバーは振り返ると冷笑を浮かべて口を開く。

今までシグナスやゲイトに相手にされなかったことの鬱憤もあったのか、自分の予想が正しかったことが証明されたためか、普段のライフセーバーより滑舌であった。

「あのような危険なイレギュラーはこのままダイナモと戦わせて弱らせた所をハンター達に一斉攻撃をさせて処分するのが得策でしょう。」

「ライフセーバー、いくら何でもその発言は聞き逃せないわね。ルインがイレギュラーですって!?」

親友をイレギュラー呼ばわりされたことにエイリアは怒りを露にするが、その姿にライフセーバーは嘲笑した。

「正真正銘のイレギュラーではないか。あのような得体の知れない怪物など処分して当然だろう。これでルインの危険性と同時にゼロの危険性も証明されたわけですな総監」

「なっ!?」

「ゼロが危険ってどういうことですか!?」

「知れたこと、ゼロもまたシグマウィルスを吸収することでルイン同様、パワーアップするのだ。今まで何度もルインとゼロの処分を申告しても聞いてもらえなかったが…ここまで決定的な証拠があっては言い逃れ出来まいイレギュラー?」

「っ…」

イレギュラーと呼ばれたことにゼロは否定したくとも言葉が出ない。

「ゼロはイレギュラーではありません!!」

「てめえら、いい加減にしやがれ!ネチネチネチネチとしつけえんだよ!!」

「イレギュラーの妹とジャンク屋風情が何を言うか!イレギュラー関係者と部外者である貴様らには関係のないことだ!!総監、今すぐベース内にいるハンター達に命令を!!状況を見てあのイレギュラー共を処分するのです!!」

「な…っ!?」

「んだと!?こらあ!!」

ライフセーバーの言葉に憤慨し、掴みかかろうとするルナをゼロが制した。

「おい、何で止めるんだよゼロ!!」


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