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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
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ユーゲント陛下を……………………なるほど、”七大罪”の一柱の魔神であるベルフェゴールならば、”呪い”による因果律すらも影響を及ばない事が考えられるからですか。」

「そういう事♪――――で、リィンお兄さん達に気を付けて欲しいのは帝国政府が何らかの形でアルティナをリィンお兄さん達から離す事―――つまり、拉致する事を絶対に阻止する事よ。」
リィンの推測に頷いたレンは表情を引き締めてリィン達に指摘した。
「アルティナさんを帝国政府から守る事は並行世界の未来で起こりかけたアルティナさんの命を奪って”剣”にさせない為ですか?」

「ええ。”百日戦役”と”七日戦役”による我が国とエレボニア帝国の力関係を考えると、メンフィル帝国に所属しているオライオン相手に強権を発動してまで我々からオライオンを拉致する事はありえないとは思いますが、並行世界の件を考えると十分に考えられますので。」

「パパ達からも、最悪戦闘になって相手を”抹殺”してでも絶対にアルティナの身柄をエレボニアに引き渡してはいけない事も伝えられているから、万が一向こうが頑なにアルティナの確保を望んだりメンフィル帝国の許可を得てとかこっちが納得をせざるを得ない理由を言ってきたとしても、その要請に応える必要はないからね。」

「―――了解しました。今後アルティナの身辺には最大限の注意を払うように気を付けます。」

「私も”予知能力”を使って、今後アルに何か起こらないか注意をしておくわね。」

「フフ、幾ら宰相達が黒の工房や結社と協力したとしてもメンフィル帝国による庇護に加えてゲルドさんの”予知能力”という二段構えの”迎撃態勢”を超える事は不可能でしょうね♪」

「アハハ…………そもそも、ゲルドさんの”予知能力”で自分達の行動が予測されて、前もってわたくし達にその対策をされるのですから、その時点でアルティナさんの拉致は不可能ですものね…………」
エリゼの質問に答えたリアンヌ分校長とレンの説明を聞いたリィンとゲルドは真剣な表情を浮かべて頷き、微笑みながら答えたミュゼの答えを聞いたセレーネは苦笑していた。


「…………わたしの事に配慮して頂けることはありがたいのですが…………その場合ですと、オズボーン宰相達はわたしではなく、ミリアムさんを”剣”にする事を考える可能性が考えられるのですが…………」

「それは…………」

「―――そうね。というか普通に考えて、並行世界と違ってエレボニアの権威や力すら通じないメンフィル相手にメンフィルに所属しているアルティナを確保するなんて、相当なリスクを覚悟しなければならないのだから、自分達の手元にいるミリアムをアルティナの”代役”として選んだ方が彼らの計画の成就の成功率は遥かに跳ね上がるもの。だから、レン達は”ミリアム
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