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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
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と言っても過言ではありませんし。」
我に返ったセレーネは苦笑し、アルティナはジト目で呟いた。
「えっと………ずっと、気になっていたんだけど、どうしてセリカさんはその”黄昏”を何とかする為にわざわざ異世界からやって来たのかしら?」

「フフ、それは…………―――将来、彼の者の伴侶として生まれる正義の大女神殿が生きる世界が戦乱の時代であることは、彼の者にとっても看過できないとの理由だからです。」

「そ、そんな理由の為だけに…………」

「まあ、サティア様との再会、成長を心から望んでいるセリカ様自らが動かれる納得の理由ではありますが…………」

「そのような理由でセリカ様の逆鱗に触れたオズボーン宰相達は”哀れ”に見えてきますわよね…………」
ゲルドの疑問に答えたリアンヌ分校長の答えを聞いて冷や汗をかいて脱力したリィンは疲れた表情で呟き、エリゼとセレーネは苦笑していた。


「―――話をオズボーン宰相達の件に戻すわ。まず、未来では”ゲオルグ”と名乗るジョルジュ・ノームの裏切りによって生死不明になったアンゼリカお姉さんの件だけど…………それを未然に防ぐために、ヒンメル霊園でアンゼリカお姉さんが現れるのを待っていたエヴリーヌお姉様とカーリアンお姉さんがジョルジュによるアンゼリカお姉さんの暗殺を未然に防いで撃退した後、アンゼリカお姉さんにも事情を話して、しばらくの間メンフィル帝国の本土―――”ミルス”で匿われる事を了承してもらっているから、アンゼリカお姉さんは今はミルスにいるわ。」

「!!」

「それじゃあやはり、ジョルジュさんは…………」

「”黒の工房”の関係者だったという事ですか…………」

「それでも、生死不明になるはずだったアンゼリカさんを守る事ができて本当によかったわ…………」
レンの話を聞いたリィンは目を見開き、セレーネとアルティナは複雑そうな表情をし、ゲルドは安堵の表情で呟いた。
「………あの、レン皇女殿下。こんなことをレン皇女殿下達に嘆願する権利はわたくしにはないと承知の上ですが―――」

「―――ユーゲント皇帝への銃撃や”黒のアルベリヒ”による黒の工房が仕掛けたと思われる爆薬によるカレイジャスの爆破―――つまり、オリビエお兄さん達の爆殺を未然に防いで欲しいって事でしょう?まあ、レン達もそのつもりだけど、カレイジャスの件は何とかなると思うけど、ユーゲント皇帝の件は多分”完全に防ぐことは無理”だと思っているわ。」

「え…………ど、どうしてですか………?その…………ユーゲント陛下を銃撃する人物も並行世界のユウナさん達のお陰で予め判明しているのですから、当日”彼”を見張っていればいいのでは?」
アルフィンの嘆願に静かな表情で答えたレンの答えが気になったセレーネはアルフィンを
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