外伝〜灰色の騎士と盤上の指し手の覚悟〜 前篇
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
”についての情報を共有しなかったリィン教官達には後で苦言をしたい事は山ほどありますが…………その件を一端置いておくとして、どうやらその様子ですと先日の特別演習の3日目の夜に外泊した本当の理由は”領邦会議”で、その会議によって次のエレボニア側のカイエン公爵はミュゼさんに決まったみたいですね?」
「あ…………そういえば、ミュゼが外泊したあの日って、”領邦会議”の最終日でもあったわね…………」
ミュゼの問いかけに静かな表情で答えたリィンをジト目で見つめたアルティナは真剣な表情でミュゼを見つめ、アルティナの話を聞いたゲルドはフォートガードの特別演習の際にミュゼが外泊した時の事を思い出した。
「はい、おかげさまで♪―――改めまして自己紹介を。前カイエン公爵クロワールの姪にして、エレボニア側のカイエン公爵に内定したミルディーヌ・ユーゼリス・ド・カイエンと申します。ちなみにリィン教官の10番目の伴侶として教官と婚約を結ぶことをリウイ陛下を始めとしたメンフィル帝国の皇族、政府、リィン教官のご両親であられるシュバルツァー男爵夫妻、そして教官の正妻であるエリゼさんや姫様を始めとした教官の伴侶の方々にも正式に許可を頂いていますので、今後は婚約者同士、よろしくお願いしますね、リィン教官♪」
「「………………………………」」
「え”。―――エ、エリゼ!?それにセレーネやアルフィンも!一体どういう事だ…………!?」
ミュゼの自己紹介にアルティナとゲルドは驚きのあまり呆けた表情で黙り込み、リィンは表情を引き攣らせた後慌てた様子でエリゼ達に訊ねた。
「ア、アハハ…………実はミュゼさんの件はフォートガードでの特別演習が終わって、リーヴスに帰還した翌日にわたくしとアルフィンさんはエリゼお姉様から説明をされていたのですわ。」
「領邦会議でエレボニア側のカイエン公爵に内定したその日の夜にリウイ陛下達―――メンフィル帝国と何らかの交渉をする話はエリゼから聞いてはおりましたが、まさかその交渉でリィンさんとの婚約を陛下達どころかエリゼにまで承諾させた話を聞いた時は本当に驚きましたわ…………」
「ええっ!?領邦会議の最終日にエリゼが外泊した理由はリフィア殿下の専属侍女長としてオルディスにいるユーディット皇妃陛下達と何らかの会談を行う為に出席する為だとは聞いていたけど、その会談の内容はミュゼとの会談だったのか!?」
苦笑しているセレーネと呆れた表情でミュゼを見つめて呟いたアルフィンの話に驚いたリィンはエリゼに訊ね
「―――はい。そして様々な事情を鑑み、彼女を兄様の10番目の伴侶として迎える事を決めました。…………ちなみにアリサさんやステラさん、ベルフェゴール様達にも予め話をして了承してもらっています。」
「……………………―――い、いやいやいや!?
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ