暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第108話:Jungle Maze
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形にも適応可能となるはずじゃ。この力を以ってこの未曾有の危機から何としても世界を救ってくれるよう、エックスに伝えて欲しい』

「あ、はい…」

『ルイン……』

「何ですか、ライト博士?」

『あ……いや、何でもない…気にしないで欲しい』

そう言い残すとライト博士は例によってパーツファイルをルインに渡すと姿を消す。

ルインは首を傾げながらもパーツファイルをハンターベースに転送すると再び、ジャングルを駆け抜ける。

一方でライト博士はサイバースペースを経由して、シグマウィルスを避けながらエックスのいる火山地帯を目指す。

しかし、火山地帯に向かうライト博士の表情はあまり良いとは言えない。

『何じゃろうな…この不安は…ルインは何時も通りだった…女神殿もルインの電子頭脳は人間時代と同じだと言っていた。つまり、悩み続けることが出来るエックスと同じようにイレギュラー化することはないはず…それなのに…この不安は一体…?』

得体の知れない不安がライト博士の胸中に巣食うが、今はエックスの元に向かうべきだと急いで火災地帯に向かうのだった。

一番奥の部屋に入ると薔薇の花びらが舞う。

「うわあ…」

華麗な花びらの舞に思わずルインは見惚れてしまう。

「誰…?」

「え?」

奥から聞こえてきた声に反応すると、薔薇型のレプリロイドが立っていた。

「えっと…君がスパイク・ローズレッドなの?」

「そうだよ。あ、あんたもしかしてルインって人?」

屈託なく微笑みながら歩み寄ってくるローズレッドに話が通じそうだと安堵したが、少し疑問が生じた。

「君はシグマウィルスの影響を受けないの?」

シグマウィルスが蔓延するこの施設内にいてもローズレッドは正常そのものだ。

「それは僕がこの施設のコントロールユニットとシグマウィルスが融合して誕生したレプリロイドだからさ、つまり僕は生まれながらにシグマウィルスの抗体を持っている」

「…そうなの?ローズレッド、悪いことは言わないからオービターエンジンの場所を教えて早くここから出た方がいいよ。ここはイレギュラーの巣窟と化してるんだから」

「心配してくれてるの?」

「当たり前でしょ?生まれはどうあれ、君自身はイレギュラー認定されるようなことを何もしてないし」

「イレギュラー認定ね……そのイレギュラーって判断は勝手すぎない?」

「え?」

「だって、本来同志であったレプリフォースさえも些細な誤解からイレギュラー認定してしまったんだろ?この辺り一帯のウィルスが教えてくれたよ」

ローズレッドの人格は歴史がない。

シグマウィルスが世界中に蔓延したあの直後にこの世に生を受けた。

しかし、シグマウィルスによってこ
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