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楽園の御業を使う者
CAST40
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意しとくよ。新人戦も終わったし、もう私服でいいもんね」

「な!?」

摩利さんの目が『裏切るのか!?』みたいな感じだ。

「だいじょーぶですって。ほら、修兄の前で可愛い格好するときの練習とでもおもってさ」

「…………………………………いいだろう」

お? やっぱこう言えば摩利さんもあきらめるんだな。

side out









その晩、真由美と摩利の部屋。

「で? あの悪魔とはどんな話をしたのかしら?」

「ん? ストリオーナをいじっていたぞ」

「それだけ?」

「それだけだが?」

「でも貴女が赤面している時が一回だけあったじゃない?」

「なぜ知っている!?」

「和泉ちゃんが深雪さんにお熱だったから、貴方たちのテーブルを見てたのよね」

「白夜君程じゃないがお前もなかなかに能力を無駄遣いするんだな…」

「で、なんで赤面してたの?」

「いち…ストリオーナの服をいじっていたらフェアリーダンスのコスチュームを弄られてな…」

「あらあら…」

そこでコンコンと戸が叩かれた。

「はーい」

入り口に近かった真由美が戸を開けた。

そこにはやや大柄な少女がいた。

カラスを思わせる真っ黒なストレートヘア。

着ているのは白と緑の物で、豊満な胸元には趣味の悪い赤い瞳の飾りをつけていた。

「貴女は?」

「びゃくやさまに言われてまりって人にとどけもの」

白夜の名前が出た瞬間真由美が構える。

が、同じく白夜の名前を聞いた摩利が真由美を押し退けた。

「私が摩利だ」

「じゃぁ、えっと、これ」

少女が摩利に大きめの箱を渡した。

それは大きさの割には軽かった。

「なかみはふくっていってたよー」

「え?」

「じゃぁね、ばいばい」

ポン! と少女の体が弾け、そこには一羽のカラスがいた。

カァ、と一鳴きして、そのカラスはホテルの廊下を飛んでいった。

「何いまの…?」

「化成体か…?」

取り敢えず扉を閉め、摩利が箱を開けた。

一番上には手紙があった。

『はやく修兄をしとめてください。大丈夫!普段の貴女とのギャップでイチコロです!
白夜より。
ps服の代金はいりません。未来の兄嫁へのプレゼントです』

「摩利、貴女まだあの言い訳使ってるの?」

「まだって…お前にはなしてそう経ってないぞ」

真由美が勝手に服を取り出す。

「あら可愛い。あの悪魔こういうセンスだけはあるのね」

「あ! コラ勝手に見るな!」

「いいじゃないの。これとか絶対似合うわよ?」

真由美が持っているのはフリルの多い物だった。

「うぅ…
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