CAST40
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新人戦四日目と五日目は、出くわした知り合いのテレビ局の人に頼まれて解説をやった。
善夫さん(真紀さんのお父さん)が社長を勤めるCCN(カルチャー・コミュニケーション・ネットワーク)傘下の局の人だ。
善夫さんにはお世話になってるので、断るのはどうかと思ったのだ。
善夫さんは親魔法師側の人で、CCN一派ももちろん魔法師寄り。
教育バラエティー(世◯一受◯たい授◯的な番組)のプロデューサーは時折魔法に関したコーナーを設けて俺をコメンテーターとして(まぁ毎回レギュラーで出てるけども)呼んでくれる。
で、五日目(九校戦八日目)の夜。
「はふぅー……」
ベッドの上でゴロゴロする。
「まるで猫ね」
「白夜様に猫耳と尻尾があれば完璧ですね」
「だそうか?」
一応できる。
━━楽園の御業を使う程度の能力━━
【クロス:橙】
頭と尾てい骨辺りにむず痒い感触が走る。
「なんでもありなのね」
「ええ、まぁ。大抵の事は」
真夜さんがベッドに腰かけた。
「尻尾触っていいかしら?」
「いいですよ」
真夜さんの手に二本の尻尾を絡める。
「白夜様。喉触らせてください」
「いーよ」
水波の手が喉に触れる。
勝手にゴロゴロと音が鳴る。
「どうやってその音出してるの?」
「しゃぁ? わかんにゃい…」
だんだんと瞼が重くなる。
やがて、フッと意識が落ちた。
新人戦が終わった翌日、つまり九日目、真夜さんと水波に言われて猫耳猫尻尾のまま観戦することになった。
で、なぜか将輝(♀)も四葉に合流した。
「改めて、四葉真夜です」
「一条将輝です」
一通りの挨拶が終わってから、深雪さんが将輝に声をかけた。
「一条さん。なぜこちらに?」
「この姿で察してください四葉さん」
将輝が顔をしかめながら答えた。
今の将輝の格好は真っ赤なワンピースだ。
今朝将輝の部屋(俺が将輝のためにとった一人部屋)に俺が届けた。
なんせ昨日は普通に今まで通りの男物着てたしな。
それもノーブラで。
「まーまー、そう言うなよスカーレット・プリンセス」
「それはフランス軍の偽装巡洋艦の名前だ」
「まぁいいじゃん」
「苦労されてますね、一条の御曹司」
と深雪さんが将輝に言った。
「四葉さん…そう思うなら助けてくれ」
「それはできかねますね」
はぁ、と将輝がおおきなため息をついた。
「まぁ…この中に男独りよりはマシだと思おう…」
「だいぶ白夜ちゃんに毒されてますね一条様」
「君ほどじゃないさ。白夜の従者
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