暁 〜小説投稿サイト〜
楽園の御業を使う者
CAST38
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夜は近くのベンチに愛梨を座らせた。

端末を取りだし、水波に電話をかける。

「もしもし水波?」

『どうしました白夜様?』

「あー、うん。保護完了。穂波さんに頼んで来て貰えないか?」

『深夜様に代わります』

数秒の間があり、深夜に代わった。

「もしもし深夜さん? 穂波さんをかりたいんだけど…」

『高くつくわよ?』

「あー…俺ができる範囲で」

『そう。直ぐに向かわせるわ』

そこで通話が切れた。

「愛梨嬢。直ぐに迎えが来るよ」

「ありがとう」

白夜が愛梨の隣に座る。

そして無言で愛梨の頭を撫でた。

「なによ」

「んー。べつにー」

次第に愛梨のまぶたが重くなる。

「寝てていいよ」

「んぅー…」

愛梨が横になる。

「………寝ていいとは言ったけど膝枕してあげるとは言ってないんだが…。まぁかわいいからいいか」

白夜が愛梨の頭を撫でながら待っていると、穂波が車で駆けつけた。

「白夜君。犯人はどうしたんですか?」

「さぁ?」

「殺ったんですか?」

「探しても多分見つからないよ」

「そうですか」

穂波が愛梨を横抱きにして車に乗せる。

「帰りましょう白夜君。真夜様がお待ちですよ」

「はいはい」

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