CAST38
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!?」
「うん。テンプレ台詞乙」
男達が周囲を見回す。
そこで愛梨から視界をはずした。
その一瞬で、愛梨は消えた。
「こっちこっち」
声がした方には小さな女がいた。
就学しているかもあやしい小さな子供だ。
だがその小さな体で愛梨を横抱きにしている。
「じゃぁな、誘拐犯共」
子供が男達に背を向けて歩きだした。
「待ちやがれ!」
「逃がすか!」
男達が駆け出した瞬間。
ロープがシュルシュルと伸び、男達の首に巻き付いた。
男達がもがき苦しむ。
「概念拡張時空間集束魔法【クァチル・ウタウス】」
それだけ言って、愛梨を抱えた子供は去っていった。
そして、誘拐犯二人は青木ヶ原の白骨死体達の仲間入りを果たした。
遊歩道まで戻ってきた白夜が愛梨に尋ねた。
「なんで一人でいたの? 友達か親は?」
「飲み物を買いに行ってたのよ」
「ふーん。そっか。次からは気を付けなよ」
自分から聞いていて、あまり興味なさそうな白夜。
「ねえ、貴方、質葉白夜君?」
白夜は事実上最も有名な魔法師だ。
様々なバラエティー番組やドラマに出演しており、魔法師でなくともその名前を知る人は多い。
「そうだよ。本名は千葉白夜。百家千葉家の三男だよ」
「そう…百家の…」
「別に貸し借りとか考えなくていいからね。今回のは家は関係なく俺が勝手に動いただけだから」
「そう…。ならますます貸し借りを考えない訳にはいかないわね」
「そんな物?」
「ええ、そうよ」
白夜は基本的に政治には疎い。
「もう歩けるわ」
「えー。美少女助けたんだから最後までかっこつけさせてよー」
そう言いながらも、白夜は大人しく愛梨をおろした。
「ね、ねぇ、重くなかった?」
「んー…もう少し重くした方がリーブル・エペーでも有利になるとは思うよ。
一撃の重さはやっぱり大事だよ」
「ふーん……貴方ってタレント以前に剣士なのね」
「そりゃぁ千葉家だし」
愛梨が白夜の手を握った。
「ん? やっぱ怖かった?」
「そんなんじゃないわ。貴方を見てると転びそうで危なっかしいのよ」
「子供扱いしないでくれよ。これでも君と同い年なんだからさ」
「それでもよ」
等と誤魔化しているが愛梨は内心フィーバーしまくりである。
何の事はない。一目惚れだ。
愛梨は白夜に惚れたのだ。
「お、そろそろ樹海を抜けられそうだな」
白夜の言った通り、直ぐに樹海を抜けた。
「駐車場?」
「そうそう駐車場。ここで少し待ってようか」
白
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