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レーヴァティン
第九十九話 要塞攻略その四
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「降っているでござる」
「これまでと同じ流れだな」
「そうでござるな、ただ」
「それでもだよな」
「それが完全なものになるにはでござる」
「最期のジェノヴァだよな」
「あの街を降してこそでござるよ」
 まさにというのだ。
「そうしてこそでござる」
「半島の北西は完全に俺達のものになるな」
「左様でござる」
「じゃあな」
「はい、ではこれからでござる」
「ジェノヴァに向かってな」
 久志はそのジェノヴァの方を見て言った。
「あの街に着いて」
「戦うでござるよ」
「降ればいいけれどな」
「どうもジェノヴァは降る気はないでござる」
「独立の気運が強いってやつか」
「まさにそうでござるな」
 進太もその通りだと答えた。
「あちら側に立ってよく言えば」
「こっちから見て悪く言えば頑固か」
「そうなるでござるな」
「それぞれの立場で言葉って変わるな」
「それはそうでござるな」
「ああ、けれどな」
 それでもとだ、久志は進太にあらためて述べた。
「あちらさんがやる気ならな」
「それならでござるな」
「攻めてな」
 実際にというのだ。
「陥としてやるしかないな」
「そのジェンヴァも」
「芳直にも連絡してな」
 湖軍を率いてジェノヴァを湖から圧迫している彼にもというのだ。
「港湾封鎖にもっていってな」
「さらにでござるな」
「ニースにも声をかけるぜ」
 秘かに降っている彼等にもというのだ。
「それで西の方を抑えてな」
「そこから攻めるでござるか」
「攻めなくても交易路を遮断するさ」
 そうしてやるというのだ。
「湖と陸からそうしたらな」
「如何にジェノヴァといえど」
「追い詰められるだろ」
「そうしていってでござるな」
「そこで大砲を使って城壁も壊せば」
 それでというのだ。
「勝てるだろ」
「だからでござるな」
「ああ、芳直とニースに連絡だ」
 双方に連絡役を送ることを決めてだった、久志は自分達はジェノヴァに向かった。双方の返事は快諾であり。
 久志が仲間達そして軍勢と共にジェノヴァの北に到着した時街は既に袋の鼠だった、それでだった、
 街の雰囲気は城壁の上にいる兵達を見ても悪かった、それで久志は仲間達に笑みを浮かべて言った。
「これはな」
「戦う前において」
「既にってやつだな」
「負けていますね」
「ジェノヴァはな」
 こう順一に述べた。
「随分兵士の士気が低いな」
「そうですね」
「孤立したせいか」
「やはり孤立しますと」
「もう負けるに決まってるって思ってな」
「士気が衰えます」
 久志にこのことを話した。
「そのうえ相手が自分達より遥かに強いならば」
「勝敗が見えてな」
「はい、ですから」
「今のジェノヴァもか」
「士
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