外伝〜混沌の鼓動〜 (4章開始)
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くお願いします。」
そしてセドリック皇太子が口にした言葉にナイトハルト教官とアルゼイド子爵はそれぞれ血相を変えて驚いていた。
〜同時刻・緋の帝都ヘイムダル・地下道〜
一方その頃帝都の警護を務める憲兵達は地下道を使って逃亡するある人物達を追って行ったが、その人物達は突如消えた為、逃がしてしまった。
「クソ…………!」
「これで何回目だ…………キリがないぞ!?」
「やはり鉄道憲兵隊や情報局の力を借りるしか…………」
憲兵達は追っていた人物達を逃がしたことに悔しさを感じながら地上へと戻って行った。
「…………やれやれ、あの程度であれば助かるが。」
その様子を距離を取って見守っていた男は溜息を吐いた後他の男たちと共に姿を現した。
「今はまだ捕捉される訳にはいかん。定刻まで散開――”ラムダ”はいつでも使えるようにしておけ。」
「Roger(ラジャ)。」
「任務を再開します。」
男の指示に頷いた青年たちは散開してその場から去った。
「紅い花…………?」
どこかへと向かっている青年は地面に生えている紅い花に気づいたが、気にせずその場から去ると何と紅い花の真上に突如亡霊らしき存在が現れた!
「―――させないわ。」
するとその時女性の声が聞こえると亡霊は何らかの魔術を受けて消滅した、紅い花も消滅した!
「ふう………本当にキリがないわね。」
するとクロチルダがその場に現れた。
「奇蹟をもたらす存在の”眼”にして”依代”―――”幻”は”焔”に呑み込まれ、御伽噺もメンフィル帝国を始めとした想定外の存在によって徐々に誰もが想定していなかった方向へと進みつつある。それで、”専門家”としてはどう介入するつもりなのかしら?」
独り言をつぶやいていたクロチルダがある方向に視線を向けて問いかけた。
「いや〜、バレバレでしたかぁ。」
するとクロチルダが視線を向けた方向の物陰から眼鏡をかけた男が現れた。
「正直、とっかかりがなくて困ってましてねぇ。できればお近づきになって情報交換できないかな〜と。よかったら”長”殿との仲立ちもお手伝いさせていただきますよー?」
「ふふっ…………そういえば”協定”とやらを結んでいたそうね?まあ、それについては検討させてもらうとして――せいぜい、お手柔らかにお願いするわ、トールズ本校、元歴史学教官…………いえ――第二位”匣使い”、トマス・ライサンダー卿。」
気安い口調で話しかけた男―――トールズ本校の元歴史学教官にして”星杯騎士団”の守護騎士の第二位にして星杯騎士団の副長―――”匣使い”トマス・ライサンダーの言葉に妖しげな笑みを浮かべたクロチルダがトマスに指摘するとトマスは口元に笑みを浮かべて眼鏡に手を置いた。
「お話中の所、
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