暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第104話:Miss
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も彼女は普段通りで焦りを全く感じさせない。

ユーラシア墜落まで後5時間を切ろうとしているが、絶望に屈しない彼らの姿にエックス達もまた最後まで抗い続ける事を今一度改めて決意していた。

エネルギー加速装置が完成し、エニグマに取り付けると、最後の調整を終えたルナが叫んだ。

「ふう、エニグマ完成だ!!ちょっとばかしボロいが、パーツで補強したから何とかなるだろう!!いつでもコロニーにぶちかませるぞ!!」

ルナの声にハンターベースにいる全員が活気づいた。

当初はエニグマで本当に破壊出来るかどうかは不安だったが、ルナの協力を得たことにより、オリハルコンを砲身の強化だけではなくエンジンに応用したことで、当初の強化案の3倍以上の出力を獲得した現在のエニグマ。

「まあ、正直…これだけしてもエニグマでコロニーを破壊出来る可能性は50%だな。」

「そうだね、僕も威力向上のために色々と考えてみたけれど…あれ以上は無理だった…それでも最初よりは遥かに良くなったけど」

「でも成功率は50%もあるんだよ!!破壊出来なくても地球への軌道を逸らすことが出来れば…」

「成功することを祈るしかない」

全員はモニターに映るコロニーを見つめ、エイリアとアイリスは出力や発射位置を検証している。

それもやがて終わり、発射準備が整った。

「いよいよこの時が来たな」

エネルギーチャージを終えたエニグマを前にシグナスが万感の思いを込めて呟く。

時間も無く幾つもの制約が掛けられた厳しい条件化でスペースコロニー・ユーラシア墜落予想時間まである程度の余裕を以って、ここまで漕ぎ着けられたのは流石にエックス達と言ったところか。

更にジャンク屋でありながら特A級クラスの実力を持ち、優秀な技術者であるルナの手で最初に立案された強化よりも大幅に強化されたのも大きい。

「きっと上手くいくよね?」

「分からない…分からないけれど…」

「破壊出来なくても、コロニーの地球落下への軌道をずらすことさえ出来れば良いんだよ。頼むぜ…爺さんが決死の思いで俺に託してくれたんだ…」

祈るように呟くルナ。

そんな彼女を見遣りながらエックス達もモニターを見つめた。

「今より地球の運命を賭け、エニグマによるユーラシア砲撃作戦を開始する」

厳かに宣言する総監シグナス。

「エネルギー充填完了。エニグマの出力、発射角度。共に問題ありません。」

シグナスに向かってアイリスが報告することで全ての準備は整った。

後は運を天に任せるのみ。

「よし…発射!!!」

それは外でハンターベース周辺を警護していたハンター達もエニグマから勢いよく放たれる閃光を見ていた。

『発射!!!』

シェルターに避難して
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