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レーヴァティン
第九十八話 五都市連合その九
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「殺し尽くすとかな」
「それも趣味ではないか」
「ああ、だからな」
「ここはか」
「降伏の使者送るか」
 再びそうしようかとだ、久志は正だけでなく他の仲間達にも話した。
「そうするか」
「そうですね、ですが」
「その前にか」
「あちらからです」
 ミラノの方からというのだ、順一は久志に話した。
「市民、そして街の安全をお願いしてです」
「降伏してくるか」
「そうするかも知れないですね」
「そうしてきたらな」
 それならとだ、久志は順一に笑って答えた。
「もうそれでいいさ」
「戦は終わりですね」
「ああ、それでどう来るかだな」 
 久志は自分達の軍勢が破壊し尽くしたミラノの城壁を観つつ順一に言葉を返した、すると順一が言った通りにだった。
 ミラノの方から降伏を申し出る使者が来た、すると久志はその順一と顔を見合わせてそのうえで破顔大笑その降伏をよしとした。
 ミラノの城壁はすぐに修復の手続きをさせ細かい行政は降ったミラノの市長や要職の者達をそのままの地位にさせたうえで行わせ久志達は次の目標に向かった、その次の目標はというと。
 清音が軍議の場で久志にこう言った。
「トリノを攻めるべきね」
「ジェノヴァよりもか」
「ええ、ジェノヴァはは湖軍とニースに牽制してもらってるから」 
「動けないからか」
「まずはね」
「動けるトリノか」
「あちらを先に攻めましょう」 
 久志に地図を観つつ話した。
「最初はね」
「そうしてか」
「ええ、それにトリノもやっと軍備を整えた位よ」
「あの街も動きが遅いんだな」
「私達が速いと言うべきね、とにかくね」
「今度はトリノか」
「あの街を一気に攻めて」
 そうしてというのだ。
「攻め落としましょう、それにミラノを一気に攻め落としたから」 
「それも圧倒的な感じでな」
「沢山の街や村が雪崩を打ってこちらに入ってきているわ」
「本当に勝つと大きいよな」
「宣伝効果になるわね」
「ああ、勝ち方がいいとな」
 鮮やかな大勝利、それを行えたならというのだ。
「凄い宣伝になるな」
「それも政よ、こちらの強さを見せれば」
 戦でのそれをというのだ。
「それでね」
「人は見て、だよな」
「そう、これはと思って」
 そのうえでというのだ。
「こちらに従う様になるのよ」
「強い奴になびく、あと勝てないとわかって降るしかない」
「そうも思ってよ」
「降らないって決めた街や村もな」
「降るのよ、それなら」
 まさにというのだ。
「戦うならね」
「その時はか」
「勝たないといけないということよ」
「勝って世界に自分達の強さを見せるか」
「そういうことよ、一勝がね」
 まさにそれがというのだ。
「実に多くのものをもたらすというけれど」

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