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レーヴァティン
第九十八話 五都市連合その八
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 だがここでだ、進太がこんなことを言った。
「しかし。整然と隊列を組み整えられた道を進むと」
「それで、だよな」
「恐ろしい速さで進めるでござるな」
「だよな、本当に道整えてよかったな」
 久志はその進太にしみじみとした口調で答えた。
「お陰でな」
「敵が軍隊を集結させるまでにでござる」
「こうして動けてるからな」
 だからだというのだ。
「いいよな」
「しかもでござる」
「軍隊の行進もな」 
「隊列を組んで整然としているので」
「他の軍隊と比べるとな」
 それこそというのだ。
「物凄い進軍の速さになったな」
「しかも輜重隊の車も改良してあるでござる」
「大砲は解体して空船に乗せてるしな」
 上にはその空船達がいる。
「工夫もしてるからな」
「だからでござる」
「ああ、そのお陰でな」
「この進軍の速さでござる」
「だよな、一日四十キロか」
「これだけの速さで進める軍勢は」 
 それこそとだ、進太は久志に話した。
「この島にはないでござる」
「それが本当に強みになってるな」
「我々にとって」
「じゃあな」
 それならとだ、久志はあらためて言った。そしてだった。
 ミラノまで進軍した、彼等がミラノに到着した時にミラノはようやく軍勢を集め終えようとしていた。そのミラノにだ。
 久志は八万の軍勢で包囲したがここでだった、彼は降伏を促す使者を送ったが兵を集めた彼等は降ろうとしなかった。それでだった。
 彼等は術と砲撃でミラノの城壁を攻めにかかった、するとだった。
 術は魔法障壁で防がれる、だが。
 城壁にある魔法障壁の印を砲撃で破壊するとだった。術も効く様になり。
 大砲は相変わらず効き瞬く間にだった。
 ミラノの城壁の多くの部分が瓦礫の山となった、正はその状況を冷静な目で観たうえで久志に尋ねた。
「城壁はボロボロになってな」
「ああ、もうこれでな」
 久志も落ち着いた声である。
「城の中への突入もな」
「出来るな」
「ボローニャに比べて堀の幅があるけれどな」
 見れば相当な堀である。
「その堀だってな」
「これから埋められるな」
「邪魔しようとしてもな」
「その敵を砲撃や術の攻撃で退ける」
「そうするしな」
「なら、だな」
「ああ、一気に攻められるな」
 久志はここでは笑って言った。
「それが出来るな」
「やるか」
「ここで一気に街の中に突入してか」
「徹底的に戦って攻め落としてだ」
「街を焼くなり壊してか」
「他の勢力への見せしめにするか」
「それも効果があるな」
 久志は正が言うやり方を決して否定しなかった。
「実際にな」
「そうだな」
「ああ、けれどな」
「それでもだな」
「どうもな」
「そうしたやり方はだな」
「俺は好きじゃ
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