第五十話 冬休みその十五
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「お二人を見習いなさい」
「お父さんもお母さんも自分を見習えとか言わないですよ」
「お祖父ちゃんとお祖母ちゃんも」
妹達が御飯を食べながら言いました、もう四人で食べはじめています。
「そんなこと全然」
「むしろ他にいい人がいるからって言ってます」
「自分を尊敬しろとか言う人は絶対に尊敬したら駄目よ」
大石さんは妹達にはこう返しました。
「そんな人は絶対に尊敬出来ないことばかりしてるものよ」
「そうなんですね」
「逆になんですね」
「そう、だからね」
それでというのです。
「千里ちゃん達は是非ね」
「お父さんとお母さんをですか」
「尊敬すべきですか」
「そうよ」
大石さんも御飯を食べながら私達にお話してくれます、今日もとても美味しい御飯で何よりです。
「まずはね」
「尊敬する人は」
「そうよ、間違ってもよ」
「自分から自分を尊敬しろとかいう人は」
「尊敬したら駄目よ、むしろね」
尊敬するどころかというのです。
「ああはなるまいって思わないと駄目よ」
「反面教師ですか」
「そんなことは恥を知ってると言えないからね」
だからだというのです。
「言わないことよ」
「そういうものなんですね」
「そう、恥を知ることよ」
こうもお話してくれる大石さんでした。
「まずはね」
「だからですね」
「そんなことを言う人は」
私にさらに言うのでした。
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