第六幕その八
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「西部劇でも一緒に出ていたし」
「狩りをして肉を食べて毛皮を着けて」
恵梨香も西部劇のお話をします。
「そうしていたし」
「それじゃあネイティブの人達かしら」
恵梨香もこう考えました。
「牧場の人達は」
「そうだよ、カウボーイじゃなくてね」
大尉が実際にと答えます。
「この牧場の人達はネイティブの人達だよ」
「オズの国ではネイティブの人達が普通に暮らしているでしょ」
ドロシーもこうお話します。
「そうでしょ」
「だからこの牧場もですか」
「ネイティブの人達がやっていて」
「それで、ですね」
「ここにも来てくれるんですね」
「暫くしたら」
「そうなると思うわ、ちょっと待っていてね」
ドロシーはにこにことして自分の傍にいるバイソンの頭を撫でながら五人に答えました、そうしてです。
皆でバイソン達を見たり撫でたりしているとそこに頭にバンダナを巻いてそこに羽根を点けた赤っぽいお肌の人が来ました、青い毛皮の上着とズボンを着ていてお顔はアジア系です。馬に颯爽と乗っている若い男の人です。
その人が一行のところに来てです、馬から降りて挨拶をしてきました。
「ドロシー王女お久し振りです」
「ええ、こちらこそね」
「かかしさんや樵さんも一緒で」
ネイティブの人は彼等も見て言いました。
「そして子供達は」
「オズの国の名誉市民のね」
それでと答えたドロシーでした。
「その子達よ」
「噂には聞いていましたが」
「会うのはよね」
「私ははじめてでした、はじめまして」
ネイティブの人は神宝達ににこりと笑って答えました。
「この牧場で働いているオコホだよ」
「オコホさんですか」
「うん、オコホ=ビルっていうんだ。苗字は昔はなかったけれど」
このこともお話するオコホでした。
「今は付けたんだ」
「そうなんですね」
「そしてね」
オコホは神宝達にさらにお話しました。
「僕の父がこの牧場の主なんだ」
「お父さんがですか」
「そうだよ、母と一緒にやっていて」
それでというのです。
「僕達の兄弟姉妹が働いているんだ」
「そうして牧場をやっているんですね」
「うん、二十人の兄弟姉妹でね」
「えっ、二十人って」
その兄弟姉妹の数を聞いてびっくりした神宝達でした。
「多いですね」
「二十人ですか」
「それはまた」
「一体どんなのか」
「想像しにくいです」
「ははは、食事の時とか凄いよ」
オコホは五人に自分の兄弟姉妹のこともお話しました。
「一家全員で同じテーブルに着いて食べるけれど」
「二十人兄弟姉妹がおられて」
「それでご両親もですよね」
「そうなりますと」
「テーブルも大きいですし」
「食べものの量も」
「相当ですよね」
「いつも沢山出るから取り
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