第7章:神界大戦
第201話「刻限」
[8/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
返事を返してくれる、お父さんとお母さん。
「ちょうど夕飯が出来るから、待っててね」
「うん」
時刻は夕方。結界が壊れてからそれなりに時間も経っていた。
「……戻ってきた、という事は……」
「……うん。明日、戦いが始まる」
「そうか……」
お父さん達は私達がどんな予定で動いているのか知っている。
修行の手伝いにも来ていたし、私も御神流を扱うために手合わせしてもらったりした。
「……すまないな、なのは」
「え……?」
「父さん達では、大した力になれそうにない。……なのは達に頼り切りになってしまう」
申し訳なさそうに言うお父さん。
……いくら御神流が人並外れた強さを持つとはいえ、飽くまで人の限界を引き出しているだけに過ぎない。
身体能力は身体強化魔法や霊術が得意な人だとあっさり互角になるし、暗器があっても遠距離攻撃が得意という訳ではない。
“御神の剣士を倒すには爆弾が必要”……だなんて、お父さんが経験を基に冗談めかして言っていたけど……裏を返せば、爆弾のような殲滅力があると負けやすい。
神界の戦いではおそらく爆弾程度の殲滅力は当然のはず。
そんな戦いにお父さん達が参戦するには……荷が重すぎる。
「……じゃあ、家の方は、お父さん達が守って」
「っ……ああ。もちろんだ。御神の剣士としても、父親としても。何としてでもこの家を守ろう。なのはが帰ってくるための、この家を」
御神の剣士は、対象を守るために力を発揮する。
きっと、お父さん達にとってもこっちの方がいいのかもしれない。
「ご飯、出来たわよ〜」
その時、お母さんの声がリビングに届く。
「あ、お母さん、手伝うよ」
せっかく久しぶりに家に帰ってきたのだし、家事も少しは手伝わないとね。
「そういえば、お兄ちゃんとお姉ちゃんは?」
「あの二人なら道場の方だ。……父さんが呼んでくるよ」
そういってお父さんが道場の方に向かっていった。
しばらくして、お兄ちゃんとお姉ちゃんを連れて戻ってきて、そのまま夕飯になった。
……久しぶりに帰ってきたからって、お姉ちゃんに抱き着かれたけど。
「(……明日は、いよいよ戦いが始まる)」
お風呂を上がって、ぼんやりとテレビを見ながらそんな事を考える。
テレビでは、バラエティ番組とかは一切やっていない。
連日の異常事態に関するニュースで、ほとんどの番組の放送時間がなくなっている。
「(……怖いな……)」
戦う覚悟は出来てる。戦わなくちゃいけない事も理解している。
……でも、その上で“怖い”。
「………」
確かに、私は強い。
元々魔法の才
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ