三十九匹目
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子妃様)の隣に座っていた女性。
国王様と王妃様の末子、リオネ様だった。
「スイセンの花言葉には『我欲』や『自惚れ』もあるわ。
この場で渡すには不適切でなくて?」
お母様に視線で聞くとコクンと頷いた。
回れ右して膝を突く。
「リオネ様のご指摘通り、スイセンにはそのような意味もございます。
ですが、我欲無くして人とは呼べません。
自惚れずして上位者たりえません。
自尊せずして王族たりえません」
そして、僕がスイセンに込めた最も大事な意味。
「そして何より、自己愛なくして、己を愛せずしてどうして他者を、民を愛せましょうか」
沈黙が流れる。
静寂を破ったのは笑い声だった。
ひざまづいたままだが、この声は王妃様の物だ。
「一本取られたな、リオネ」
見えないけど、リオネ様今頃むくれてるんだろうな。
「ふんっ…シラヌイ・シュリッセル」
「はっ、なんで御座いましょうか」
「私にも一本作ってみなさい」
無茶振りきたなぁ…。
「かしこまりました」
アストラルポーチ内部の植物図鑑を閲覧。
作る花はデンドロビウム。
花言葉は…うん。
アイテムボックスから鉱石を取り出す。
「ジェネレート。ジュエリー・フラワー」
鉱石を分解する。
アストラルポーチ内部のデンドロビウムの色味をイメージに焼き付け、それを強く意識しながら錬成する。
錬成する宝石はディアマンタイト。
それも色味を分けてだ。
錬成したカラーディアマンタイト製デンドロビウムをリオネ様に渡す。
「花言葉は『思いやり』、『天性の華やかさ』です」
あえて言ってないのが『わがままな美人』。
で、だ。
ここでリオネ様にしか渡さなかったら後で問題になるんだよなー。
一歩横にずれ、トレーネ様にも花を錬成する。
作る花はディモルフォセカ。
錬成し、手渡す。
「花言葉は、『すこやかな人』『ほのかな喜び』です」
「あらぁ〜、ありがとねぇ〜」
あと、『無邪気』。
アーネスト様(クーちゃんのパパで皇太子様)にはルドベキア。
花言葉は『公正』『正義』。
アーネスト様のお隣。
国王様と王妃様の長女、クリスティナ様。
失礼だけど、めっちゃエロティックな人。
渡した花はカイドウ。
花言葉は『温和』『美徳』、そして妖艶。
その横一列の王族に渡した後、国王様(実は王族の中でクーちゃんの次に親しかったりする)に視線で尋ねると手招きされた。
失礼を承知でさきに王妃様に花を作って渡す。
カトレア。花言葉は『優美な貴婦人』『成熟した大人の魅力』『魅惑的』。
そして国王様にキングプ
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