150部分:妙なる調和その二十二
[8]前話 [2]次話
妙なる調和その二十二
「玉子焼きに醤油をたっぷりつけてそれとならあるけれどな」
「ああ、あれな」
「案外いいのよね」
「ビールとだって合うし」
皆この組み合わせには頷き合うのだった。
「けれどやっぱり日本酒にオムレツは」
「和菓子なんて」
「スタープラチナって中々凄いことやってるんだな」
「これでもお酒飲まない人には言われないから」
今度は正道に答える明日夢だった。
「だからね」
「言われないのかよ」
「結局お酒にって出すから」
酒を飲むことが前提なのであった。
「もっともそのお酒が何かっていうのもそれぞれだけれどね」
「けれどよ。お汁粉は絶対にお酒に合わないだろ」
「小豆はな」
野茂と坂上はその小豆に突っ込みを入れた。
「あれはどんな酒にもな」
「他にもきな粉とかもな」
「洋菓子とかだったらワインに合うけれどな」
正道はぽつりと述べた。
「ベイスターズに何かあったらその時の気分で爆弾が来るのかよ」
「けれどお汁粉やオムレツだけじゃないから」
「他に何作るんだよ」
「チヂミとかそーきそばとか」
とりあえず酒の友としては比較的まともではあった。
「そういうのも作るわよ」
「結構何でも作れるんだな」
「だって家が家だし」
その居酒屋とカラオケショップである。
「だからね」
「そうか。料理の腕自体はあるんだな」
「自信はあるよ」
笑顔で答える明日夢だった。
「子供の頃から作ってるしね」
「じゃあ今度俺も行くな」
「フリータイムあるから」
カラオケでの定番である。
「飲み放題もついてね。サービスしとくわよ」
「結構よさげだな」
「これでも努力してるから」
営業努力という意味である。
「それなりにね」
「そうか。よしっ」
ここでスパゲティを食べ終えた正道だった。それからビールを一杯飲み。
「それじゃあな」
「で、歌だよな」
「ああ。そのチェッカーズのな」
「で、それどんな歌なの?」
「聴いたことないし」
「だから今から聴かせてやるんだよ」
少し偉そうな正道の言葉であった。
「いいよな。それでな」
「ああ、頼むよ」
「是非ね」
「よし、それじゃあな」
こうしてギターを奏でて歌をはじめる正道だった。その歌は皆にも好評で楽しいゴールデンウィークとなったのであった。
妙なる調和 完
2008・12・20
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ