ターン7 傾国導く闇黒の影
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への有効打は存在しない。まして今回は、増殖するGによってすでに2枚の追加ドローを許してしまっているのだ。しかしそんなことはおくびにも出さず、不敵な笑みを浮かべて次のターンに備えてみせる。
「では私のターン、ドロー。そうですね……では、巨竜の聖騎士を召喚」
巴が先陣切って召喚したのは、神聖な光に輝く鎧と剣を身につけた青年剣士。しかしその両足が地につくかつかないかのうちに、生身の体はみるみる腐り落ちていく。
巨竜の聖騎士 攻1700 戦士族→アンデット族
「本来ならば召喚時の効果として私はデッキまたは手札からレベル7、8のドラゴン族1体をこのモンスターの装備カードにできるのですが、今はアンデットワールド適用中。下手に動くと貴女の王様が目を光らせていますからね。効果は使わないでおきましょう。代わりに魔法カード、テラ・フォーミングを発動。この効果によりデッキからフィールド魔法1枚をサーチします」
「ちっ、引いてやがったか」
「それはお互い様でしょう?あなたの領土だけで戦うのは不公平というものですからね、ここはひとつ私の世界にも来ていただきましょう。サーチしたフィールド魔法、闇黒世界−シャドウ・ディストピアを発動!」
薄暗いアンデットワールドに、さらに濃い闇が訪れた。歪んだ木々の落とす影がふわりとその場で立ち上がり、悪意にまみれた表情の影法師となって死霊の間を駆け抜ける。聞いているだけで不安を煽るような嘲笑の声が四方八方から遠く、近くに反響して鳴り響き始める。死霊の土地であるアンデットワールドとはある意味でどこよりも近く、そしてどこよりも遠いはずの光なき世界。ここは闇黒に満ち溢れた、彼の最も得意とする空間。
「シャドウ・ディストピア……」
「ええ。ご存じでしょうが、このカードが存在する限り互いのフィールドに存在するすべてのモンスターは闇属性となります。ただでさえ種族を上書きされているというのに、属性までいじられてはもはや原形ありませんね」
巨竜の聖騎士 光→闇
「さて、ですがそんなことはどうでもいいです。私は魔法カード、おろかな埋葬を発動。デッキからモンスター1体、九尾の狐を墓地に送ります」
「……待った!この瞬間にリバースカードオープン、バージェストマ・カナディア!相手フィールドのモンスター1体、巨竜の聖騎士を選択して裏側守備表示になってもらう!」
巨竜の聖騎士 攻1700→???
「ふぅむ、なるほど?ま、いいんじゃないですかね。私は続けて、墓地に存在する九尾の狐の効果を発動。私のフィールドのモンスター2体をコストとしてリリースし、墓地から自身を蘇生。この瞬間にシャドウ・ディストピアの効果により、私のモンスター1体の代わりに相手フィールドの闇属性モンス
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