ターン7 傾国導く闇黒の影
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よ。アタシはいつでも受けて立つぜ?アンタと違って、アタシは負ける気なんてさらさらないからな」
「貴女のそのいちいち余計な一言を挟まないと気が済まない性分、私は大嫌いなんですがねえ」
「知ってるに決まってんだろ?わっかんないかな、だーかーらーやってんだよスカポンタン。それともうひとつ、アタシもアンタのその厭味ったらしくて胡散臭い態度は昔っから生理的に受け付けないんだわ」
「貴女の方こそ、ヤニ臭いところも昔から変わりませんね。もういい歳でしょうに」
「おう、仮にも女に向かって真正面から歳の話たあいい度胸だな。安心しな、裁判の時はアタシの権限の全てを使って、アンタの罪状に猥褻物陳列罪もおまけで付けといてやるよ」
互いに軽口を叩きあうような気軽さで挑発を繰り返しながらも、その目はともに全く笑っていない。次第に張り詰めていく空気が限界を迎えた時、同時にデュエルディスクを構えた。
「「デュエル!」」
「アタシが先攻だ、不知火の隠者を召喚!」
不知火の隠者 攻500
先攻を取った糸巻が吠え、【不知火】のみならず【アンデット族】全般の起動エンジンといっても過言ではない山伏のモンスターを召喚した。アンデット使いの彼女にとって、このカードを初手に引けたことはスタートダッシュのアドバンテージ面で一気に優位に立つことと同義であり、それほどに大きな意味を持つ。
しかし、同じく元プロである巴がそれをただ許すはずもなく。
「おっと、ならそこで増殖するGの効果を発動。隠者棒立ちエンドなんてつまらない真似、当然できるわけがないですよね?」
「増G……ケッ、だったら次善の策でいかせてもらおうか。アタシはこのまま不知火の隠者の効果を発動、自身をリリースすることでデッキから守備力0のアンデットチューナー1体を特殊召喚する。来な、ユニゾンビ」
「なら私も、貴女がモンスターを特殊召喚したことで増殖するGによりカードを1枚ドロー」
ユニゾンビ 攻1300
同じくアンデット使いならば誰もがその名を知る、二人三脚するほそっちょとでぶっちょの仲良しゾンビ2人組。そのボロボロになった服の隙間から1匹の黒光りする虫が這い出し、フィールドを飛んで巴の手元へと吸い込まれ1枚のカードに変化する。
「さらにここで、ユニゾンビの効果発動。アタシの手札1枚を捨てて、フィールドに存在するモンスターのレベルを1上げる。ユニゾンビを対象に屍界のバンシーを捨て、そのレベルを4に。そのままバンシーの効果を発動!このカードを除外することで、デッキからアタシの領土を呼び起こす。生あるものなど絶え果てて、死体が死体を喰らう土地……アンデットワールド、発動!」
その瞬間、公園の空気が一変した。2人を取り囲む木々は不自然にねじれ、枯れ、その表面に苦悶の表情に
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