ターン7 傾国導く闇黒の影
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フィールドに伏せた。しかし、その正体はすでに割れている。そして彼女のフィールドにドーハスーラの置き土産ともいえる、シャドウトークンが現れる。
シャドウトークン 守1000 悪魔族→アンデット族
「ターンエンドだよ、畜生。さっさと続けやがれ」
「汚い言葉遣いですねえ、では仰せのままに。私のターン、ドロー」
「スタンバイフェイズ、このターンもアタシの墓地からドーハスーラを……」
「ではチェーンしてトラップ発動、フレンドリーファイア。相手のカード効果が発動した際、別のカード1枚を破壊します。この効果により私のフィールドに存在する九尾の狐を破壊します……ああそうそう、ちなみにこのトリガーとなって頂いた貴女の死霊王ですが、その復活はさせませんよ?もう1枚チェーンして速攻魔法、墓穴の指名者を発動。相手の墓地からモンスター1体を除外し、さらにそのカードおよび同名カードの効果は次の貴女のエンドフェイズまで無効となります。今回は無事に処理できましたが、そのカードにあまり生き返られては厄介極まりないのでね」
デュエルディスクから弾き出されたドーハスーラを、無言のままにキャッチする。彼女を取り囲む状況は、確実に悪化の一途をたどっていた。しかし、それを理解しつつも彼女にはどうすることもできない。
「九尾の狐は破壊された際に、私の場に狐トークン2体を特殊召喚します。おやおや、随分とフィールドが賑やかになりましたね。どこかのだれかとは大違いです」
「それは結構なことだがな、たかだか攻守揃って1000以下の奴ばっかじゃないか。いつからアンタの職業は、幼稚園児みたいな奴らの引率になったんだい?」
減らず口だけは叩きつつも、それが負け惜しみでしかないことは彼女自身がよく理解していた。ひと昔前ならいざ知らず、今の世の中にはリンク召喚というものが存在するのだ。いくらトークンを並べてもチューナーが、あるいは融合や儀式、場合によっては強化のカードがなければ時間稼ぎにしかならないという時代はとうに過去のものとなり、いまやこの状況からでもエクストラデッキの枠さえ十分に確保してあれば様々なモンスターを下準備なしで展開できる。
狐トークン 守500 炎→闇
狐トークン 守500 炎→闇
だが、彼女はただ減らず口を叩くのみで指を咥えてこの後の展開を見守るような真似はしない。すでにネタの割れた手ではあるが、あの手札の中に何らかの対抗策さえ握っていなければまだ、粘ることはできるのだ。彼女の背後に音もなく巨大な社が出現し、その足元には地面のぬかるみを上書きするようにまっすぐな石畳が敷き詰められる。揺らめく炎が円を描くように結び合わされ、決して消えない不知火の渦が冥界と現世を繋ぐ道と化す。
「永続トラップ、不知火流 輪廻の陣!そしてアタ
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