ターン7 傾国導く闇黒の影
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ターンのエンドフェイズごとに、このカードの存在する状況の下でリリースされたモンスターの数までシャドウトークンをターンプレイヤーのフィールドに産み出しますよ。さしずめリリースされたモンスターどもの怨霊、といったところでしょうか」
シャドウトークン 守1000 悪魔族→アンデット族
シャドウトークン 守1000 悪魔族→アンデット族
「アタシの……ターン」
再び糸巻にターンが移り、カードを引く。今の話を聞いたあまりの衝撃に、痛みはすっかり追いやられていた。そして血色の沼が奥底から泡立ち、果てしない底から杖を持つ黒い手が伸びる。
「このスタンバイフェイズ、墓地に存在するドーハスーラの効果を発動。フィールドゾーンにカードが存在することで、スタンバイフェイズごとにこのカードは守備表示で復活する。帰ってきな、ドーハスーラ!」
死霊王 ドーハスーラ 守2000
「ありがとうございます、わざわざそのようなモンスターをご用意いただいて。トラップ発動、影のデッキ破壊ウイルス。守備力2000以上の闇属性モンスターをリリースすることで発動するこのカードは相手プレイヤー周辺にウイルスを撒き散らすことで、守備力2000以下の相手モンスターすべてに感染。破壊され墓地へと送られます。そしてシャドウ・ディストピアの効力により、私は九尾の狐ではなく貴女のドーハスーラをこの媒体とします」
「しまったっ!」
後悔するが、もう遅い。甦ったはずのドーハスーラが再び消えていき、その体から黒い煙のような勢いと密度のウイルスが無数に噴出する。意志を持つウイルスの塊はフィールドをぐるりと回り感染できるモンスターが存在しないことを確認したのち、彼女の手札に向けてその進路を変える。
「手札を見せていただきましょうか。当然、守備力2000以下のモンスターはその場で破壊ですよ?」
「勝手にしろ!」
彼女の手札は、残り2枚。それを表にして巴に広げてみせると、そのうち片方がボロボロに崩れて灰となって落ちていく。
「手札に残ったものが不知火流 輪廻の陣……先のターンに伏せない理由もなし、そちらが今のドローカードですか。そして破壊されたカードがなるほど、不知火の宮司と。たしかそのカード、召喚時に不知火1体を蘇生できましたよね?惜しかったですねえ、その2枚さえあればこのターンも隠者の蘇生、リクルートからスタートしてそれなりの布陣を組むことができたでしょうに」
「よく言うぜ、アタシがドーハスーラをスルーしたところで九尾の狐は守備力2000、しかもシャドウ・ディストピアで属性は闇。媒体とタイミングが違うだけじゃねえか」
「おや、さすがに気づいていましたか」
いけしゃあしゃあと言ってのける巴に苦い顔をし、手元に唯一残ったカードを
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